内容説明
哲学者・鷲田清一、6年ぶりのエッセイ集!
ウクライナや震災、未知のウイルスなど、答えのでない出来事に隠れた問題の本質を、深くやさしい言葉で解き明かす。
日々流れてくるニュースをどう受け止めればよいかわからない人、さらに一歩踏み込んで考えてみたい人に。
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疑いもなくじぶんはここにいる(はず)なのに、それがだれにも見えていない、このことを「透明」というふうに表現している文章に、ここ数日間のあいだに立て続けに出会った。
見えているのにだれも見ていないものを見えるようにするだけでなく、だれかの存在をそのように見えなくしている社会の構造そのものを見えるようにしていかなければならない。社会について考えるということには、少なくともそうした課題が含まれているとおもう。」(プロローグより)
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・ウクライナやガザの地で起こっている戦争を、日本の私たちはどう受け止めればいいのか
・コロナウイルスの経験を人類は今後にどう生かすのか
・戦禍のウクライナから来日した詩人が話したこと
・旧ジャニーズや政治家の会見に見られる「ずるい言葉」
・SDGsという「わかりやすい正しさ」が隠しているもの ……
まぎれもなくそこにあるのに、
だれの眼にも映らないようにされている物事を、見えるようにする60篇。
★考える足がかりとなる、読書リスト付き!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
51
不定期ではあっても、継続的に鷲田先生の文章にに触れたくなる自分がいる。鷲田先生の文章に触れることで、自分の中のもやもやしたものが、少しずつ整理できて先が見通せるようになる・・・そんな思いが持てる。安易に答えを求めないこと、自分の頭で考えること、少し視点を変えることなど、簡単ではないが継続したい。ふと感じた違和感を大切にして、小さな変化につなげるようにと思っている。2025/07/24
ムーミン
20
自分の中のモヤモヤがスッキリしたり、一段と深くなったり。鷲田先生の著作に触れる良さを満喫できました。「言葉から探る」の章にラインマーカーが多くなりました。2026/01/19
ズー
17
たまたま図書館の新刊コーナーで目に留まり、パラパラ読んでみたら、私が知りたいこともやっとしていることを理解するヒントが満載に思えたので借りた。なるほどの連続。少々難しくて理解できない箇所もあったけれど、鷲田さんですらそんな本はあるし、なんなら理解できなかったり、知らないことや、あらたな問題の提起が書かれていた方が楽しいとおっしゃっていて、その通りだなぁと。今まで何事もすぐに理解し結論出すことが正しいと思ってきたけど、いやいや正解なんてないし、グズグズして(考えて)答えを出すことに慎重になるべきと思った。2025/07/23
Kanako
17
社会全体が何となく良くない方向に向かってるんじゃないか、と思っても、波風を立てたくないから無視してしまうことがある。そうやって無視してきたものたちを、このエッセイでもう一度見つめ直すような気持ちになった。例えば政治家がとんでもない発言をしたとしても、何となくそういうものだと飲み込んでしまったりするけれど、やっぱりおかしいよなと気付かされるような。世の中の大きな波が飲み込んでしまいがちな個人の小さな苦しみや痛みを、無視しない社会であってほしいと思う。2025/07/06
coldsurgeon
11
エッセイと言いながら、内容が多岐にわたるせいか、わからないことだらけだ。可視化すること、透明にすることが、良いこととは限らない。すべてを知ることはできないが、何も知らないでいることもできない、記す。問題が複雑すぎて、すぐになんとかできるわけではないが、その複雑さにどこまで耐えることが出来るかという、そういう知性が必要だという。読書は視点を変えるためのものであり、別の見方をするためでもあるという考え方からすれば、良い読書となった。2025/07/17
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