内容説明
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原水爆禁止運動は、一般市民による日本ではじめての市民運動であり、広島でも、官民一体の運動が展開された。この過程で広島県被団協、日本被団協が設立された。しかし、組織化された日本原水協内に、共産党・平和委員会「禁止派」によって政治的対立が持ち込まれる。本書は、分裂の起点となった広島から、原水爆運動とは何であったのかを明らかにする。
目次
はじめに
1第五福竜丸被災事件と水爆禁止署名運動の衝撃
2それぞれの「前史」
3原水爆禁止世界大会
4告発と鎮魂-原水爆禁止運動分裂の序曲
5分裂-それは広島から
6分裂がもたらしたもの
おわりに
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みんな本や雑誌が大好き!?
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帯に「広島から原水爆禁止運動の成立と分裂を知る」とあります。「本書は、同名の被団協が二つある理由についても明らかにする」と宣告もしています。 また当然、ソ連を愛するが故に、ソ連の核実験に目をつぶったり、擁護したりする日本共産党のイデオロギー的偏向に、親ソ派の多い社会党でさえ、愛想をつかして原水協をやめて原水禁を作り、民社党は核禁会議を結成したりした分裂劇の真相を直視した本でした。過去に目を閉ざすことなく、現在に盲目とならないために一読すべき本でした。 2025/08/06