内容説明
「で、何に関する謎を解いてほしいんですか」。恋人の様子がおかしいと悩んでいた秀磨は、“マッチングアプリでプロフィール欄に『解けない謎があります』と書くと会える名探偵”財音杏に事情を話した。彼女が導き出した答えは予想外のもので……。『パズルと天気』収録、伊坂幸太郎書き下ろしの優しさと謎に満ちた傑作短編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
613
6つの作品からなる短篇集。著者自身の「各短編について」を読むまで気が付かなかったのだが、古くは2005年に書かれた「透明ポーラーベア」から2025年の「パズル」まで、いくつかの媒体に掲載した短篇を集めたもの。個々の短篇は独立したものだが、最後の書き下ろし「Weather」は、全体を統括することが意識されている。タッチはいずれも軽やかで、志向は純 文学的なものではなく、あくまでもエンターテイメントに徹している。その傾向がとりわけ強いのは「竹やぶバーニング」と「イヌゲンソーゴ」。ただ、いずれも伊坂幸太郎⇒2025/10/02
starbro
475
伊坂 幸太郎は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本作は、作家デビュー25周年記念作品、ヴァラエティに富んだ短編集、オススメは、表題作「パズル」&「Weather」です。 https://www.php.co.jp/books/pazurutotenki/2025/07/04
R
419
短編集。設定がつながっているようでもあるけど、それは舞台装置でしかなく、作品も一種のプログラムといってもいいくらい組み立てられたパズルのような出来栄えでその創意工夫がとても面白かった。あるテーマを謎かけや、小噺のように仕上げている匠の技を味わえる作品ばかりだったが、天気を扱った短編が特に切れ味抜群で、いい意味で裏切られ、何もかもハッピーな感じが凄く読んでて気持ち良かった。よくできたコントの台本みたいな短編集だった。2025/07/19
hirokun
354
★3 伊坂幸太郎さんの五編の短編集。執筆時期はみな違うにも拘らず、何かよく似た作品の味わいを感じる。正直、私にはよく理解出来ない作品もあったが、私の一押しは、非常に素直なストーリーで、なおかつ読後にほんわかとした温かさが感じられる、「Weather」だ。他の方の感想でも、同一の意見があった。2025/06/16
うっちー
349
Weatherが1番良かった2025/06/24
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