内容説明
国境なき医師団(MSF)の緊急対応コーディネーターが、戦時下のガザで、人道医療援助活動に携わった6週間の貴重な記録。
至近距離での空爆、戦車による砲撃、繰り返される退避要求……。集団的懲罰のような状況の中、必死で医療に携わり、少しでも多くの命を救おうとする人々や、疲弊しながらも希望を失わないガザの住民や子どもたちの姿。
活動責任者として、スタッフの安全を確保しつつ、地域住民との交渉などにも奔走する著者が、さまざまな背景も交えながら、戦下のガザの現実を描く。
高野秀行さん(ノンフィクション作家)推薦!
「ニュースやSNSでは見えないガザ紛争の現実に瞠目した」
目次
序章
第一章 ガザの地へ
第二章 ガザの地で
第三章 人道医療援助活動
第四章 イスラエル軍攻勢激化の二週間
第五章 季節と情勢の移ろい
第六章 停戦交渉、軍事攻勢、人道医療援助活動団体
第七章 六週間の終わり
終章
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
りらこ
17
ガザで何が起きているのか、報道で知っているつもりだったけれど、あのなかで人道援助をする実際の行動について読んでいろいろと考えてしまった。まず現地の政治状態としての複雑さ。部族との調整や話し合いはリアル。そしてインフラはイスラエルに破壊されていること。イスラエル優位でしかないように見える。水も薬も不十分で、子どもたちの死者数が全体の四分の一であること。辛い。そのなかで行動する勇気と冷静さと判断力と視野の広さは経験に裏打ちされているものでもある。すごい世界だ。2025/05/17
お抹茶
4
国境なき医師団(MSF)の医師がガザの非人道的な状況を冷静に綴る。同僚も犠牲になる戦時において,リスクと価値を比較分析して活動縮小という判断もあるが,見捨てたという非難と隣り合わせ。イスラエル軍からの退避要求は生命への警告を意味し,身体的,経済的,精神的苦痛を強いる事実上の強制移動。無差別な殺戮と集団的懲罰は今すぐ止めるべきで,とちらが先に手を出したという主張は停戦合意のための協議には全く役に立たない。多様なメンバーをまとめる大変さも垣間見え,フランス人同僚をバーベキュー係に任命したエピソードににやり。2025/07/30
かにーじゃ
3
|危険な地域にいまだに行き続けている理由は「だっておかしいじゃないか」と思うから| 読んでいてかなりつらくなっていった。このハードな状況下に自分は耐えられないと思った。尊敬します。2025/09/23
やえ
2
ガザについて何も知らなかったので手に取った本。パレスチナ問題の経緯について知りたかったのだが、タイトル通りの本なのでそこはサラッと。ガザって(著者の目から見たら)こういう感じなんだな。そもそも、よく耳にする「国境なき医師団(MSF)」って、こういう活動をしていたんだなという発見の方が多かった。MSFは医者、看護師の集団だと思っていたが、著者の様なコーディネーターという大切な役割がある事も初めて知った。そして、戦争のない日本に住んでいられる事にあらためて感謝しなければならないなと思った。2025/10/20
chuji
2
久喜市立中央図書館の本。2025年4月初版。書き下ろし。国境なき医師団の緊急対応コーディネーター〈現場活動の責任者〉2024年8月~9月の六週間の緊迫な記録。2025/05/22
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