内容説明
谷中霊園、日暮里駅、神田・お玉が池、神田~隅田川、東中野~中野一丁目、宮ケ瀬ダム、観音崎、群馬県&埼玉県・神流湖、秋葉原、面影橋、姿見の橋、歌舞伎町、品川橋~天王洲、葛飾区、旧三河島町界隈、淀橋、代々幡など。かつて事故や事件のあった場所に現れる幽霊たち。恨みを残して亡くなった場所、自殺の多い場所などを歩き、土地の記憶に耳を傾け、話を聞き、過去の新聞や歴史資料を集め、写真を撮る。史実と伝説のあわいを歩き、声なき声を蒐集した、怪奇ノンフィクション。「そこに『出る』理由。それは幽霊より怖い」京極夏彦(『東京の幽霊事件』単行本帯推薦文より)。怪奇探偵として知られ、幽霊物件や未解決の怪奇事件、心霊写真や心霊ビデオの調査、四谷怪談をはじめとする呪いの歴史的考察など、世間に流布する怪異譚を蒐集し、成立過程および社会史的背景をくまなく徹底的に調査し、執筆する作家・小池壮彦。『日本の幽霊事件』『東京の幽霊事件』を1冊にまとめた決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
備忘録
20
日本の幽霊事件と東京の幽霊事件の2冊を併せての復刊 とはいえ内容的に扱われるのはほぼ東京で江戸以降の近世から近代の事件が中心 とても真面目に資料や証言を集めて真剣な考証を行なっているため、人によっては想像と違うかもしれないが、東京の色々な場所を今より深く知れる2025/06/15
Porco
14
『幽』に連載されていた幽霊事件を紹介する連載を単行本化した2冊の合本。タイトルは日本と銘打ってる割にスポットはどこも関東のみで肩透かし。幽霊とはあまり関係ないが途中解説として挟まる桃色遊戯や少年愚連隊の話が面白そうで、これだけでも一冊本が書けそうだ。他だと多摩川の話で「タマちゃんは呪われた血のにおいに引き寄せられて調布堰に」とか言いだしたのは、枯れ小花に幽霊を見出しすぎて、アザラシも海獣ではなく怪獣に見えているのかと突っ込みたくなった。全体的なノリはアンビリバボーとかほん怖に近いと思う。2025/06/08
あられ
10
怪談の本だと思って読んだが、歴史の教科書っぽくて、自分にはあわぬ。。。すみませんm(_ _)m。。。2025/06/20
緋莢
8
2010年に刊行された『日本の幽霊事件』と2019年に刊行された『東京の幽霊事件』を合本、加筆修正し文庫化したもの。終戦後、米軍に接収され「ハーディ・バラックス」と改称された麻布一連隊兵舎では米兵が日本兵の幽霊を目撃。内々で処理されたものの、後に当時、GHQの日本人ガードを務めていた探偵小説作家の大河内常平が発表したというものや、水難事故が多発していた調布堰(当時の多摩川ダム)で 白い影に呼ばれて、危うく水中に飛びこみそうになった巡査の話などが出てきます(続く2025/09/18
澤水月
7
新聞などで伝えられた怪奇騒動事件の奥を探る。著者知人証言から1936年(昭和11)旧三河島で起きた「赤飯怪談」(警察が出所探る)が大変興味深い。岡本綺堂「廿九日の牡丹餅」が似た1854(安政元)年の流言モチーフだが浅草辺の話で場所も「七月(新旧暦の違いはある)」も同じで何か関連あるか気になる。宮ヶ瀬ダムと続発する自死巡り戦後の土地開発の暗い側面…だけでなく将門に連なる隠れ里まで話がいくのも興奮。著者の興味は歴史の方に傾いているが今自分の興味と合い初読時より面白かった。散歩本も読みたい 読了8/112025/08/18
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