ロシア革命と芸術家たち1917-41:芸術家の勝利

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ロシア革命と芸術家たち1917-41:芸術家の勝利

  • ISBN:9784560091333

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内容説明

前衛芸術と共産主義を 思想家が語る現代史
十月革命後(一九一七年~四一年)、ロシア・アヴァンギャルド運動の旗手は、共産主義といかに闘ったか? すなわち、芸術の諸領域(文学、絵画、音楽、演劇、映画……)の創り手たちと国の政治指導者たちが、イデオロギーや多様なイズムとどんな関係を取り結んでいたのかという問題を、ブルガリア出身の哲学者トドロフ(一九三九年~二〇一七年)は、その遺著において探究する。
ゴーリキーをはじめ、メイエルホリドやマヤコフスキーからブルガーコフ……ザミャーチンやショスタコーヴィチ、エイゼンシュテインまで! 15人のロシアの前衛芸術家たちの人生とともに「時代精神」を鮮やかに描き出してゆく。
〈本書は、集団肖像と全体主義政権を前にした芸術家の個人肖像という、大きなふたつの部からなる二枚つづきの絵というかたちを取っている。[…]個人肖像のほうは、画家カジミール・マレーヴィチという、ひとりの芸術家の経歴を綿密にたどっている〉(「序文」より)。
ロシアの前衛芸術と共産主義を巡り、思想家が語る現代史。マレーヴィチ伝も白眉な、比類なき文化史。カラー図版を10点収録。

【目次】

序文 革命を前にした創造的芸術家たち
第一部 愛から死へ

第1章 革命の衝撃
ブーニン、言葉の批判
一九一七年のブルガーコフ
ゴーリキー、〈啓蒙〉の信奉者
メイエルホリド、熱狂
革命に奉仕するマヤコフスキー
自然の力に耳を傾けるブローク
パステルナーク、共感と留保
ツヴェターエワ、思想よりも人間を

第2章 自分の道を選ぶ
ピリニャーク、言い逃れをする抵抗者
マンデリシターム、匿名のビラ
ザミャーチン、最初のディストピア
バーベリあるいはありえない嘘
ブルガーコフ、悪魔を憐れむ歌
一致を求めるパステルナーク

第3章 文化的反革命
ショスタコーヴィチ──音楽と言葉
エイゼンシュテイン、勝った者が負けになる

第4章 死亡者名簿
第2部 カジミール・マレーヴィチ

第1章 革命の陶酔
第2章 ユートピアを生きる
第3章 アヴァンギャルド芸術家の旅程
第4章 芸術それ自体
第5章 幻滅の年月
第6章 共産主義の批判
第7章 逃亡と監禁
第8章 絵画への回帰
第9章 最後の探求
 エピローグ 革命後

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感想・レビュー

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Go Extreme

1
政治革命と芸術革命の同一視→陶酔 古い礎を破壊し灰から再生せぬ革命思想 個人より全体に属する権利の優先 自らを世界創造者と位置づける芸術家 詩人の内なる戦闘員→自己粛清 革命・ディオニュソス的原理 人間を溶かしてレールへと鋳造する思想 膨大なエネルギーの無意味な消費 誤りには真実以上の価値があるという主張 敗者を尊厳をもって描く創作姿勢 スターリンからの電話 幻想なき苦悩か自己欺瞞による成功か 形式主義批判で芸術を弾圧 作家→人間の魂の技師 弾圧作品が死後も抵抗を促す力 創造精神が生き続ける芸術家の勝利2025/04/30

horada

0
*****2025/05/08

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