山と溪谷社<br> あなたがブラックホールについて知っていることはほぼすべて間違っている

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山と溪谷社
あなたがブラックホールについて知っていることはほぼすべて間違っている

  • ISBN:9784635130202

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内容説明

ブラックホールが宇宙で最も奇妙で最も魅力的な天体であるのは周知のこと。にもかかわらず、オックスフォードの天体物理学者・ベッキー博士にいわせれば、あなたがブラックホールについて知っていることはほぼすべて間違っている。それは、どういうことか――?

ブラックホールは本当は「黒」ではない。「深い穴」というよりむしろ山。「掃除機のように吸い込む」のではなくソファーのようなもの。事象の地平線の彼方では未来は時間ではなく空間の方向に広がる。私たちは星のカケラというより超新星のウンコである……。

本書では、まさにブラックホール研究の最先端に身を置く天体物理学者であり、サイエンスコミュニケーターとしてYouTubeで大人気の著者が、ブラックホールと宇宙研究の歴史から最新の学識までをわかりやすくユーモアたっぷりに解説する。

「長らくブラックホールは銀河の暗黒の心臓部とみなされていたのに、じつはまったく「ブラック」ではないことがわかった。むしろ、宇宙全体で最も明るい天体であることが研究で明らかになっているのである。」(「はじめに」より)


■内容
序文 野村泰紀 プロローグ 巨人の肩の上に立つ
1章 星はなぜ光る?
2章 生き急いで早く死ぬ
3章 あなたのもとへたどり着けないほどの高い山はある
4章 なぜブラックホールは「ブラック」なのか
5章 小さじ1杯の中性子で恒星が崩壊する!
6章 どう頑張っても脱けだせない
7章 ブラックホールは「ブラック」じゃない?
8章 2が1になるとき
9章 ご近所の親切なブラックホール
10章 超大質量な私
11章 ブラックホールは吸いこまない
12章 古い銀河はいま電話に出られません。だって死んでしまったから
13章 明日が来るのは止められない
14章 ブラックホールはどこまで大きくなれるのか
15章 命を終えるものすべてがいつかは戻る
エピローグ 万物の終わりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

279
挑発的なタイトルに釣られました(それは寧ろ正しい態度)。研究者ぢゃないからさ、深い知識は無かったものもありましたが“間違っている”と言われると、辛いなぁと言う思いも御座いました。ただ確かにブラックホールのイメージは幾らか変わりましたよ。と言うか深まった感覚か。PLANET 9がブラックホールとして見つかると良いですね。でもそれは可成り難しいと思いますけど。小さくて観測に掛かり難いと言うよりも、そんな恒星系(太陽系)を形成するシナリオが描き難いのではないかなぁと思いましたけど。その辺はどうなのでしょうね。2025/07/29

やいっち

61
大好きな宇宙論(天文学)の本。まして、テーマがブラックホールである。遠くは18世紀にこうした存在は有り得ると考えた学者がいたという。そのブラックホールの研究が想像以上に進んでいることに驚いた。情報の途絶の闇…のはずが、意外や意外にそうでもない…云々。  著者はSNSで一般向けに情報発信していて、人気サイトのようだ。かなりディープな話を素人に分かりやすく説明する技術に長けている。さて、かなり分かってきたことも語られているが、一方、分からないこともまだまだあるようだ。2025/11/24

syota

40
タイトルだけ見るとウケ狙いのトンデモ本みたいだが、内容は極めて真っ当。オックスフォードの若手女性物理学者が、最新の研究成果を踏まえて一般向けに執筆している。太陽では石炭が燃えているという通説が否定された19世紀以降、人類が恒星についてどのように理解を深めてきたか、星の最終形態のひとつとしてブラックホールがどのように提唱され、観測され、存在を認められたかが解りやすく述べられている。更に、銀河の中心に存在する超巨大ブラックホールの話や大きさの限界、寿命など、第一線の研究者ならではのワクワクする話が満載だ。→2025/09/13

tosca

36
著者は天文物理学者、一般人のために分かりやすく書いてくれているのだろうと思うし、翻訳も読み易い。なのに理論が理解できないので、付いていけない話が多い。それでも果てしない宇宙の広大さや気の遠くなるような年月を想い、読むのを止めようとは思わなかったし、「ブラックホールは穴ではない。むしろ穴とは懸け離れた《あらゆるものが存在する状態》」だと言う事は分かった!ホーキング&アインシュタイン両博士がとてつもなく凄い事も分かった!中学生の頃に「将来なりたい職業」欄に《天文学者》と書いて提出し、母親に叱られた記憶も蘇る2025/07/30

haruka

33
ブラックホールは意外と吸いこまないし、本当は真っ黒でもない。 むしろ光り輝く山だし、近づいても実際に落ち込むのは驚くほどむずかしい。 もし太陽が半径3kmに縮んでブラックホール化したとしても、惑星たちは同じ軌道を回り続ける。「じゃあただの重力が強い半径0の星か」と思ってしまいそうだけど、それも違う。ブラックホールがこれほど特別なのは、時間と空間のルールそのものがひっくり返る場所だから。 内部は重力が強いというよりも、谷底のような“未来”が特異点へとつながっている。宇宙の仕組みの限界点がそこにあるから凄い!2025/08/23

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