内容説明
民間企業や国家がこぞって参戦する「宇宙開発」――
軍事的にも経済的にも注目の的であるその場所を、
独占や紛争から守り、平和的に管理することは可能か?
「共有地(コモンズ)の悲劇」を回避するために、
著名な哲学者が参照すべき「3つの前例」をひもとく!
南極、海洋、アフリカの歴史に学び、
「人類の共同の利益」を守るための議論の土台をつくる一冊。
“この本が最初に出版されたとき、大きな関心を呼んだことは注目に値する。唯一の否定的な反応は、宇宙産業の関係者からのものであり、彼らは条約やルールに縛られない自由な活動を望み、規制には後ろ向きだ。そのこと自体が警告であり、本書の主張を裏づけるものである。[…]本書は、宇宙技術や宇宙飛行、月の地質や技術工学的な問題に関する本ではない。地球の大気圏外での人類の活動について、国際合意の枠組みが必要なことを明確に示した本である。また、同様のニーズを満たすための取り組みがいかに難しいか、それが明らかになった最近の事例を関連づけて考察した本でもある。そうした事例から教訓を得て、各国政府やほかのすべての関係者に対して未来に向けた理性的な思慮を促し、宇宙活動を規制するという問題について世界の議論を促すことに貢献できれば、本書の目的は達成されたと言えるだろう。”(「新版刊行にあたって」より)
目次
謝辞
新版刊行にあたって
序文
はじめに――前例をもとに社会全体で議論しよう
第1章 「グローバル・コモンズ」と人類の財産
第2章 南極大陸を守るための取り組み
第3章 公海と深海を守るための取り組み
第4章 アフリカ争奪戦
第5章 宇宙条約は十分と言えるのか
結論――これから何が起きるのか、私たちに何ができるのか
付録1 宇宙条約(1967年発効)
付録2 南極条約(1961年発効)
付録3 海洋法に関する国際連合条約(1982年採択)抜粋
参考文献
原注
索引
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