新潮文庫nex<br> 記憶の鍵盤(新潮文庫nex)

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新潮文庫nex
記憶の鍵盤(新潮文庫nex)

  • 著者名:緒乃ワサビ【著】
  • 価格 ¥737(本体¥670)
  • 新潮社(2025/06発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101803067

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内容説明

あの日、不思議な少女は僕の目を見つめてこう言った。「わたしには、未来の記憶があるの。」ピアノの音を失い、弟の才能に影を落としながらも懸命に生きる高校三年生の茂住歩人(もずみあると)。想いを寄せる空手女子との関係は曖昧なまま、未来の記憶を持つという不思議な少女の導きが、歩人の運命を大きく動かし始める。未来と過去が絡み合う三角関係のゆくえは――。切なくて儚いひと夏の青春がここに。(解説・杉崎亮)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

オセロ

45
これは良かったですね! あらすじから結末は凡そ予想出来るんですよ。ただ、ところどころにある違和感と少年少女たちの複雑な人間関係と過去などが絡み合って明かされた結末はまさに衝撃。ノベルゲーの発売が決定しているそうですが、気になる方はぜひとも原作を手に取って欲しい作品です。2025/07/17

よっち

20
ピアノの音を失い、弟の才能に影を落としながらも懸命に生きる高校三年生の茂住歩人。彼が未来の記憶を持つという不思議な少女・沙莉と出会う青春小説。心因性でピアノの音だけが聞こえなくなってしまい、弟のために全てを費やす歩人。彼を気に掛ける絵莉との何とも曖昧な関係と、文化祭で歩人の前に現れた未来が視えるという少女・沙里。それぞれに抱えるものがあって、それを掘り下げていくことで物語が動いていく中、明らかにされる違和感の真相から至った結末には何とも切なかったですが、タイトルを回収する終盤の展開はなかなか秀逸でしたね。2025/07/30

イシカミハサミ

15
タイトル通りの青春小説。 ピアノの音だけが聞こえない少年。 未来を知っているという少女。 ちょっぴりSFチックなボーイミーツガールの結末。 作品は十分面白かった。 エピソード全体がちょっと影のある話だったこともあってか シナリオがするっと進んでしまって 各キャラクターの味が薄味だったような印象はある。2025/08/01

ほたる

12
ひと夏の記憶を巡る物語。登場人物たちとその情景描写に瑞々しく透き通っているような雰囲気が感じ取れる。いったい過去に何かがあったのだろうと思わせられ、ピアノの音を取り戻すような展開になっているのが良かった。タイトルに強く結びつく終盤の流れ方はとても綺麗だ。2025/06/25

りこ

7
高校三年の茂住歩人の前に現れた少女・天音沙里。彼女は未来が見えると宣言し、歩人を長野に呼び寄せる。すると歩人の数少ない友人である絵莉やアンジーも空手部の合宿にやって来て――? 確実に何かを知っていて隠している沙里たちと、自分の過去の記憶を偽物のようだと感じている歩人。すべての謎に無駄がない、よく練られた物語だった。骨にヒビの入った右足で上段蹴りを繰り出す彼女の姿がまぶたの裏側に残っている。その夏、誰もが過去と向き合うために全力を尽くして動いていた。それだけは確かだった。ノベルゲーム版もプレイしてみたい。2025/06/25

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