内容説明
あの日の朝、僕は目が覚めたら目が見えなくなっていた。36歳にして視力を失った著者による、まるで小説のような自伝エッセイ。――視力を失った僕は今、青く澄んだ闇の中に生きている。見えていたころには見えなかった、目には見えない大切なものが見えてきた。声を出して泣ききることも、人に頼って助けを求めることも、難しいことではなかったんだ。僕は生きることがずっと楽になった。――ジェーン・スー(コラムニスト)推薦。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
47
自分自身が異変⇒診察⇒入院・手術という経験をしたこともあり、その時のことも想い出しながら読み進めた。症状・病名は異なるし、その後の状況も全く違うが、そうだったという自分がいる。置かれた状況を、どう思い、どう動いていくか。自分だけでなく、家族や周囲の方々のことも思い起こしている。簡単なことではないが、いまある環境の中で、何ができるのか。。。そこから、何を見いだすのかを考える。2025/10/25
jackbdc
10
免疫性疾患である日突然目が見えなくなった著者が見えなくなってから受容に至るまでの内面的変化等を綴ったもの。印象的だったのは見えなくなった著者が「かっこつけ」を止めていく話。自分に引き付けて考えた。これまで自分ひとりで出来ていた事を人に助けてもらわなければならなくなれば、弱さも含めて素の自分を躊躇なくさらけ出して他人と関係を結び直す事が出来た事例を目の当たりにして、こうした変化を好ましい進歩のように感じた。心身に不具合が生じ無くても気持ち一つでこうした変化を生じさせる事が出来ないわけではないと気付く。2026/01/18
ぬらりひょん
6
1日で読んだ(すぐ眠くなる私には本当に珍しい)。ある日、目が覚めたら目が見えなくなっていたなんて、こんな悪夢のような話があるんだ。著者はとにかく絶望して泣いてばかり。目が見える最後の瞬間が愛する娘の顔でよかった。でも長男を産んですぐの奥さんも泣き叫びたいくらい辛かっただろうなと想像する。看護師である彼女も本当にすごいと思う。この方のことは新聞記事で知り、その後ポッドキャスト「神保町で会いましょう」に出演されているのも聞いて、何か立て続けに繋がっていった。白杖を持ってワクワクするって、びっくり。2026/06/08
keisuke
5
図書館。失明でなくても、最後に見るのは妻と娘であってほしい。2026/06/11
ぽんこつ
5
36歳で目が見えなくなった男性のエッセイ。日常がある日を境に突然すべてが非日常に変わるということへの恐怖や不安や苦労が伝わってきた。どの瞬間でも奥さんが頼もしく逞しくて、自分が同じ立場であったとしても同じ立ち振る舞いはできないだろうなと思った。文章は上手く表現することができないが、今まで触れてきたものとは異なった独特な雰囲気があった。2026/05/18
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