集英社新書<br> アルゴリズム・AIを疑う 誰がブラックボックスをつくるのか

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集英社新書
アルゴリズム・AIを疑う 誰がブラックボックスをつくるのか

  • 著者名:宇田川敦史【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 集英社(2025/05発売)
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  • ISBN:9784087213638

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内容説明

生成AIを筆頭に新しい技術の進歩は増すばかりの昨今。SNSや検索エンジンなどの情報は「アルゴリズム」によって選別されている。しかし私たちはそのしくみを知らないままで利用していることも多い。アルゴリズムを紐解くことは、偏った情報摂取に気づき、主体的にメディアを利用する第一歩なのである。本書は、GoogleやAmazon、X、食べログなどを例に、デジタル・メディアやAIのしくみを解説。ブラックボックス化している内部構造への想像力を高めることを通じて、アルゴリズム・AIを疑うための視点をわかりやすく解説、提示する。メディア・リテラシーのアップデートを図る書。

目次

はじめに
第1章 アルゴリズムとは
1 アルゴリズムの日常性
2 アルゴリズムの基本構造
3 アルゴリズムとAIの違い
第2章 アルゴリズムの実際
1 グーグルのランキング・アルゴリズム
2 アマゾンのレコメンド・アルゴリズム
3 食べログのレビュー・スコアリング
4 Xのタイムライン表示アルゴリズム
5 アルゴリズムと「プラットフォーム資本主義」
第3章 アルゴリズムと社会問題
1 認知資源を奪い合うアルゴリズム
2 情報選別の権力となるアルゴリズム
3 マーケティング装置としてのアルゴリズム
4 偽情報・誤情報を拡散するアルゴリズム
5 ユーザーを商品化するアルゴリズム
第4章 アルゴリズムとブラックボックス
1 ブラックボックスとは
2 誰がブラックボックスを作るのか
3 アルゴリズムの公開は可能か
第5章 アルゴリズムのメディア・リテラシー
1 メディア・リテラシーとは
2 メディア・インフラ・リテラシーの可能性
3 アルゴリズムを相対化する視座
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

114
過度に情報が氾濫する世の中、検索エンジンやSNSなど、優先順位をつけて情報を整理してくれる機能がなければ生きてゆけない。でも、そこにアルゴリズムが潜んでいることを本書は教えてくれる。ユーザーの利便を優先するふりをして、アルゴリズム提供者の収益を最大化する巧妙な仕掛け。ユーザーの行動履歴をアルゴリズムによって加工・流通させる「プラットフォーム資本主義」、内容の真偽ではなくアテンション(注目度)が経済的価値を持つ「アテンション・エコノミー」などの実態がよく理解できた。素人にもわかる丁寧な記述がうれしい一冊。2025/10/01

よっち

30
生成AIをはじめ技術の進歩が加速するなか、日常的に使っているデジタル・メディアやAIの「アルゴリズム」の仕組みをわかりやすく解説する1冊。アルゴリズムとはどういったものか、その基本構造とAIの違い。GoogleやAmazon、Xのアルゴリズムや食べログのスコアリング、認知資源を奪い合い情報選別の権力となり、偽情報・誤情報を拡散させてユーザーを商品化するアルゴリズムと社会問題、そのブラックボックスを知ったうえで、利用者はどう向き合うべきか。どういうものか全体像をざっくりと把握するにはいい1冊だと思いました。2025/06/17

kuukazoo

18
仕組みがわからずとも利活用できるのは確かに便利。スイッチを押す、検索ワードを入力する、ポチっとクリックする、だけで欲しいものが手に入る。そのようにブラックボックス化した仕組み、いちいち考えなくても欲求を満たせる便利さに慣れ受け身になり過ぎて、疑ったり考えたり探したり学んだりすることを奪われてないか?本当に自分で「選んでいる」のか?人間とは基本的に楽をしたい、信じたいものしか信じたくない生きもの。仕組みの背後にいる作り手に利用され操作されてる可能性だってある。そのへんに自覚的でいましょうねという1冊だった。2025/08/13

小鈴

17
知っていることも多かったがキモはこれ。ネットの世界でアルゴリズム、AIが普及して「インフラ」となったことで、それがあたり前になり仕組みがあることすら忘れさられる。電気や水道が当たり前になり、いちいちその仕組みを知らないように。インフラ化することで逆に社会的にブラックボックス化する。だからこそ、さまざまなアルゴリズムがあること、AIが機能していることを「知る」リテラシーが必要と説く。2025/09/28

崩紫サロメ

15
SNSやECサイトで表示される「おすすめ」などから、そのアルゴリズムを解き明かしていく。多くのプラットフォームが広告収益で成り立っている以上、「見たいものだけを見せる」という構造が出来上がり、それが世界だと誤解してしまう人もいる。そこから抜け出すために、設計者の視座やプロセスに対する想像力が必要であると説く。これは実はあらゆる学問に通じる姿勢であり(歴史学なら史料の持つ性質への想像力、など)、誰もが取り組める有意義な指摘である。2025/08/03

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