内容説明
ある日、アメリカ各地の9人に、自分の名を含む9つの名前だけが記されたリストが郵送されてくる。差出人も意図も不明。受け取ってすぐに捨てた者もいた。だがその後、リストの人々が次々と死に始める。まずホテル経営者の老人が溺死。そして翌日、またひとり、男性がランニング中に射殺される。FBI捜査官のジェシカは、残りの人々の特定を進める。自分も、死んだふたりと同じリストを受け取っていたのだ。次は誰が殺されるのか? 職業も居住地も違う9人のつながりは何なのか? 驚愕の展開の連続で読者を翻弄しつづける極上のサスペンス!/解説=古山裕樹
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
タツ フカガワ
148
アメリカ各地に住む9人のもとに手紙が届く。中に入っていたのは、受け取った本人も含め9人の名前が記されたリスト1枚たが、他の8人に心当たりはない。FBI捜査官ジェシカもそのリストを受け取った一人で密かに調査を始める。まもなくリストにあった人物が次々と殺害されていく。9人に共通するものは何? そして誰が何のために? アガサ・クリスティ『そして誰もいなくなった』のピーター・スワンソン版で、謎の真相を求めてさくさくと読了。面白かったです。ただ9人もの大量殺人のわりには動機が少々弱いのでは。2025/09/25
stobe1904
105
【クリスティの名作を彷彿させるミステリ】アメリカ各地に9人の名前が記されたリストが届き、リスト上の人物が殺害されていく…。『そして誰もいなくなった』を現代アメリカに置き換えたような意欲的なミステリ作品。タイトル通り、なぜ殺害されるのか、がメインテーマ。前作含めクリスティへの敬愛ぶりが伝わってくる極上のミステリだった。毎回趣向に富んだミステリが楽しみな作家。★★★★★2026/03/20
楽
103
25年。これはおすすめしない。イカれた人物による殺人の記録であって、ミステリや謎解きとは言い難い。クリスティ『そして誰もいなくなった』へのオマージュとしても(むしろ日本のアレを思い出した)、絶海の孤島や館といったクローズド・サークルではないし、リストに記された人物たちも自分が狙われる理由がわからないため緊張感は希薄。また、「なぜこの九人なのか」という謎も、読者が登場人物とともに推理を進めるというより、犯人側の論理を後から追認する構造になっており、謎解きの面白さにはつながっていない。最後も蛇足。2026/06/01
yukaring
101
スワンソンがクリスティの某有名作に真っ向から挑んだら…。その面白さたるや一気読み必至の魅力的な1冊。9人の人々に届く謎の名前のリスト。自分以外は知らない名前が並んだ手紙を捨ててしまう人や何のリストか妄想する人、その中でもFBI捜査官のジェシカは何かが気になり鑑識へ手紙を廻す。そしてある日手紙を握った男性の死体が発見される。そして翌日にはもう一人…。9人の繋がりが全く見えないまま捜査は難航。次に殺されるのは誰なのか?9人はなぜ殺されるのか?謎が謎を呼ぶ展開。私が今年読んだ中では暫定1位の極上のサスペンス。2025/08/20
ケンイチミズバ
99
歪んだ考えから、勝手な理屈で他人を巻き添えに死なせてしまう、現実にもある惨劇だな。犯人は財力があることから入念に準備計画し、狂ったテミスのように自分を主人公に仕立てる。その身勝手な行為は後々のため遺書的に書き残されヒントとなる書籍に挟んでおくなどまさに劇場的です。宛名のない郵便物、9人の人名だけのリストが届くことから物語は始まります。気にしない人、オーディションの合格通知かといいようにとらえる、不吉なものを感じる、職業柄、事件性を抱く。「そして誰もいなくなった」へのオマージュですが、やや劣る感が否めない。2025/07/28
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