ミステリ・フロンティア<br> 朝からブルマンの男

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ミステリ・フロンティア
朝からブルマンの男

  • 著者名:水見はがね【著】
  • 価格 ¥1,899(本体¥1,727)
  • 東京創元社(2025/06発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488020286

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内容説明

一杯二千円もするコーヒーを週に三度注文しては、飲み残していく客「朝からブルマンの男」、途中下車して遅刻しそうだった友人が、先に行った自分となぜか同時に高校入試の会場に到着した「受験の朝のドッペルゲンガー」、単身赴任中の父親が帰宅する金曜日の夕食だけ味が落ちるという、郷土料理研究会の会員宅のご飯の秘密「ウミガメのごはん」など、桜戸大学ミステリ研究会の二人組が出合った謎を描く全五編を収録。謎の魅力、推理する楽しみを詰めこんだデビュー短編集。※本電子書籍は、『朝からブルマンの男』(ミステリ・フロンティア 2025年6月初版発行)を電子書籍化したものです。/【目次】朝からブルマンの男/学生寮の幽霊/ウミガメのごはん/受験の朝のドッペルゲンガー/きみはリービッヒ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

177
東京創元社得意の典型的な日常の謎系ミステリの短篇集。高価なブルマンを毎朝まずそうに飲む男、古い学生寮に出ると噂の幽霊、金曜日だけ母親の作る飯がまずくなる理由など、一見つまらない出来事に隠された意外な事情をミステリ研の学生2人が明らかにする。殺人も流血もオカルトもなく、意外なトリックも動機もサスペンスもないが、錯綜した人間関係や心のもつれ、何気ない見落としを解きほぐすプロセスは一級品。特殊設定やバカミスにうんざりした人にも、本格物の味わいで心を落ち着かせてくれる。NHKの夜ドラで映像化されたらぴったりかも。2025/08/01

ちょろこ

133
美味な日常ミステリ短編集の一冊。やっぱりミステリ・フロンティアは裏切らない。ミステリ研究会の大学生二人が遭遇する、とても素通りはできない不可思議な5つの謎。表題作から美味。朝から一杯二千円のコーヒーを注文するのに飲み残していく男。なぜ?からなぜ?の連鎖、それを一つ一つ丁寧に紐解いていくその魅せ方に良質な香りが漂った。その他、学生寮の幽霊事件、家庭の食に纏わる謎など、どれも謎解きの過程を存分に楽しめた。お気に入りは苦味とせつなさと優しさが同居する「受験の朝のドッペルゲンガー」。傷に寄り添う謎解きにほんわか。2025/08/21

yukaring

75
朝から喫茶店で一杯ニ千円のブルマンを注文する男。しかも味わっているようには見えない。彼はなぜブルマンを注文するのか?論理思考パズルのようなお題でついつい挑戦してみたくなる、そんな遊び心が詰まった短編集。大学のミス研に所属する会長の緑里と後輩の志亜。学生寮に出る幽霊の謎を2人が解き明かす「学生寮の幽霊」や毎週金曜日だけ母親のご飯が美味しくない謎「ウミガメのごはん」などほのぼのからシビア系まで様々な謎と出会う2人の日常は全く退屈とは無縁。キレキレの先輩と助手の志亜の掛け合いも面白く純粋に推理を楽しめる1冊。2025/09/08

雪紫

66
その大学生が苦手にしてる2000円のこだわりブルマンをいつも頼むのは?を始めとした様々な謎にたった2人のミス研女子大生が誂む。何処か不思議で読んでて何処か穏やかな気持ちになれる(そして心に残る)日常の謎な短編集(「ブルマン」・・・解決後そういうオチか)。好みは「ウミガメ」と「リービッヒ」。2025/07/09

シャコタンブルー

64
朝からブルマンいいね!でもゲイシャの方が好きだ(笑) 2千円のコーヒーを頼んで5分足らずで立ち去る男が怪しすぎる。「赤毛連盟」を彷彿させるミステリとして楽しめた。「学生寮の幽霊」も「屋根裏の散歩者」へのオマージュが存分に感じられた作品だった。5話の中では「受験の朝のドッペルゲンガー」が一番印象に残った。受験という大切な日におきた不思議な出来事。二人の受験生のその後が哀愁を誘うミステリだった。創元ミステリ短編賞同時受賞した小倉千明さん共々、次作が楽しみな作家がまた一人増えて嬉しい限りだ。2025/08/20

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