不等辺五角形

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不等辺五角形

  • 著者名:貫井徳郎【著】
  • 価格 ¥1,899(本体¥1,727)
  • 東京創元社(2025/06発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488029234

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内容説明

避暑地の別荘で、事件は起こった。三十歳を間近に控え、久しぶりに顔を揃えた五人の男女。インターナショナルスクールで出会って以来二十年以上の付き合いになる重成、聡也、梨愛、夏澄、雛乃は、海外赴任が決まった重成の送別も兼ねて、葉山にある聡也の別荘で旧交を温めていた。ところが深夜、雛乃が頭から血を流した状態で死体となって発見される。続けて梨愛が「私が殺したの」と告げ、警察に連行されてしまう。五人の関係は、一夜にしてひとりが被害者に、ひとりが被疑者になる悲劇へ転じた。幼馴染みの面会も拒否し、殺害の動機を語ろうとしない被疑者。弁護士は、残された関係者三人の証言をあつめる。しかし、同じ出来事を語っていても、当事者たちの思惑は三者三様に異なり、証言を重ねるごとに人物像と関係性はめまぐるしく変貌していく。果たして五人の間には何があったのか。あの夜、なぜ事件は起きたのか。関係者の証言から展開される、息を呑む心理劇の結末は――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

238
貫井 徳郎は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 本書は、男女五人不恋愛群像劇でした。やはり恋は盲目ということでしょうか❓ https://www.tsogen.co.jp/np/isbn/97844880292342025/07/23

パトラッシュ

235
5人の仲良しグループ内で起こった殺人事件について弁護士が関係から証言を聴いていくうちに、当初思われていたのとは異なる事実が浮かび上がる。各人の思惑と隠し事が次々明らかになり、細かい伏線が張り巡らされて意外な真相まで読ませる力はミステリとして一級品といえる。ただ物語の前提として、海外のインターナショナルスクールでの日本人同級生仲間が20年以上も濃密な交際を続けていたとは、自分なら一刻も早く抜け出したいので不自然だ。作者も説明に苦心していたが、1人でも新しい友人が出来たら崩壊するので作り物の感は拭えなかった。2025/07/15

のぶ

146
同じ時間を過ごしてきても、人物によって見方が異なっている。ある出来事を良いと捉えている人も、悪いと捉えている人も。刑事や第三者からの証言はなく、関係者の証言のみで作られた物語は新鮮に感じられたが、全体を通して展開に閉塞感があり、もっと別の展開にならないかという、もどかしい部分も感じられた。貫井さんの作品では並みだと思う。2025/06/29

しんたろー

129
貫井さんの新作は、著者の高品質な作品群で私はBEST3に挙げたい佳作『愚行録』と同様のインタビュー形式で構成…5人の幼馴染が集った別荘での殺人事件と、その犯人の動機を探ってゆくミステリ…著者らしい人間造形の巧みさで5人が目に浮かぶようなリアリティがあるし「何が本当なのか?」と興味を惹いてサクサク読めた。最後に犯人が殺害時の独白をするが「科学捜査で現場と遺体を調べたら、真相は判ってしまうのでは?」と思えるのと、動機についても薄々と予想がついてしまって、そこそこ楽しめたのに『愚行録』には及ばずに残念な気分。 2025/09/10

まちゃ

112
マレーシアのインターナショナルスクールで出会ってから二十年以上の付き合いになる三十歳間近の5人の男女。重成、聡也、梨愛、夏澄、雛乃。重成の海外赴任の送別を兼ねて、聡也の葉山の別荘で旧交を温めた夜に起こった悲劇。一人が被害者に、一人が被疑者に。被疑者の弁護士が残された関係者3人の証言を集める形で展開する物語。「5人の間に何があったのか。あの夜、なぜ事件は起きたのか」。5人の人間性、関係性が徐々に明らかになっていく心理劇形式は好みでした。真相は少し呆気なかったですが、それでも面白かったです。2025/08/03

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