美しい物理の小宇宙 29歳の東大理学博士が語る、日常の世界から原子核まで29の物語

著者名：小澤直也

二見書房（2025/06発売）

• ISBN：9784576241111

内容説明

素朴だが答えるのは難しく、
答えのない問いを
物理の言葉で解き明かす文理横断科学エッセイ。

「世の中にある本をすべて読もうとすると何年かかる？」
「引き寄せの法則を数式であらわすと？」
「音楽はなぜ心地よいのか」

さらに、著者の研究分野でもある加速器を実験に用いた原子核物理は「宇宙のはじまりはどうなっているのか？」「われわれがどのように生まれたか」を探る哲学的な学問でもあります。
物理学の研究の最前線や、日ごろ知りえない物理学徒の日常も垣間見えます。

――絹田村子先生推薦！（第69回小学館漫画賞受賞『数字であそぼ。』）
「私たちはこの本で知ることができる。
あらゆるものの中に、誰かの知の結晶が息づいていることを。」

目次

＜目次＞
・加速器は現代の錬金術
・物理と京都（琵琶湖疏水のはなし）
・ピアノが上手な人は、なぜ上手なのか。物理的に考えると？
・引き寄せの法則を数式であらわすと？
・音楽はなぜ心地いいのか
・すべての物事は数式で表せると言うけれど
・加速器を使ったおしごと
・千年さかのぼると源平藤橘に当たるというが、それならすべての人が天皇家に近い血筋？
・「嘘物理学」考
・加速器実験の1日（学生実験）
・『魔の山』における山の上の時間（時間の流れと密度）
・絵画の中の物理
・『君の名は。 』 のラストシーンで瀧と三葉がすれ違う確率
・鏡映反転
・理論物理学と実験物理学、あなたはどちらが向いている？
・音楽における映え
・物理学会のはなし
・東大生はピアノを習っている人が多い？
・「対称性」が破れている
・今自分がやっていることが「やりたいこと」なのか、「やるべきこと」なのか、という葛藤
・「悪魔の証明」は数学的にはどうなるの？
・音楽を数学で理解する
・なぜ物理学科に進学したのか
・飛行機が飛ぶ仕組みがよくわかってない、のに飛ばしてるのはどういうこと？
・理系院生のための体力づくりハック
・伝説上の王が存在する確率
・物理好きなら知っておくべきjargon 集
・世の中にある本をすべて読もうとすると何年かかる？
・死とはなにか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[trazom]

若き実験物理学者によるエッセイ集。タイトルの「東大理学博士」や、「東大生はピアノを習っている人が多い？」や進学振り分けの話題など、殊更、東大ブランドを強調する姿勢には好悪は分かれるが、まあ、ご愛嬌か…。広範なテーマが、著者の多才な人間性を示している。音楽がお好きなようで、「音楽を数学で理解する」というタイトルで、音階の多様性を「対称性が破れている」との説明はユニーク。最も興味深かったのは、「ナヴィエ・ストークス方程式の一般解が分かっていないのに、飛行機が飛ぶ仕組みが分かったと言えるのか」という問いかけ。

2025/01/16

[azu3]

29歳・物理学博士によるエッセイ集。ところどころ面白かった。琵琶湖疎水の話とか、物理屋jargon集とかは、個人的に大好き。

2025/04/16

[Go Extreme]

物理の話題→物理っぽくないテーマでカモフラージュ ひっとして、この人はいまデタラメを言っているのでは 引き寄せの法則を数式であらわす 音楽はなぜ心地いいのか 嘘物理学考 時間の流れと密度 絵画の中の物理 鏡映反転 音楽における映え 対称性が破れている やりたいこと・やるべきことという葛藤 悪魔の証明 音楽を数学で理解 飛行機が飛ぶ仕組みがよくわかってないのに飛ばしてる 理系院生のための体力づくりハック 伝説上の王が存在する確率 世の中にある本をすべて読もうとすると何年かかる 死とはなにか

2024/12/26

[Go Extreme]

物理：加速器 原子核研究 物質変換 素粒子 量子力学 エネルギー消費 科学技術 実験物理 理論物理 放射性元素 音楽：演奏技術 筋肉の記憶 音の強弱 空間的認識 感情表現 音楽理論 歴史：琵琶湖疏水 京都水路 古代技術 日本史 工学史 開祖実在性 歴史的確率評価 文化影響 歴史解釈 文献研究 飛行原理：流体力学 ベルヌーイの定理 ナヴィエ・ストークス方程式 空気力学 飛行機開発 航空物理 空間制御 読書と確率：読書可能冊数 確率評価 伝説的王実在性 ベイズ推定 頻度主義 知識蓄積 学問探求 情報解

2025/03/09