内容説明
筋肉少女帯の無二の世界観が小説に! 大槻ケンヂ、辻村深月らが描く、楽曲と小説が交差する物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
148
筋肉少女帯や大槻 ケンジは、知っていますが、ほとんど曲を聴いたことがありません。今回、筋肉少女帯の曲に纏わるアンソロジー短編集で、辻村 深月が書いているので読みました。 オススメは、「ディオネア・フューチャー」&「福耳の子供」です。 https://www.kadokawa.co.jp/product/322411000636/2025/06/21
くさてる
24
筋少なんて歌詞そのものが文学なのだから、小説化はその世界の表面をなぞるだけで終わるのではと思ったのだけど、さすがの執筆陣で完成度高く、しかもちゃんと「筋少」の小説になっていたので良かったです。なかでも和嶋慎治の「福耳の子供」はその最たるもので、これはいいなあと思っていたら、最後のオーケン本人の作品でぜんぶ持っていかれた。泣いてしまった。オーケンいつからここまで小説うまくなってたんだ。この一作だけでもホームラン。良かったです。2025/07/30
ettyan えっちゃん
15
筋肉少女帯の曲を元にした短編集と書くと、まあ、ファンの書いたそれなりの作品集かと思われるだろうが、この作者陣を見てくれ、そりゃあ面白いにきまっている。早々たる面々の短編を面白く読んで、ワジーのも面白いな、ラストはオーケンかと思っていたら、長いことファンなら感涙間違いなしの、掉尾を占めるにふさわしい作品でした。40年か!2025/06/04
蒐
10
執筆陣の豪華さに惹かれて読んだので、失礼ながら「筋肉少女帯」がミリしら状態。(筋肉自慢な美少女アイドルグループなのかと思ってた…!笑)小説のモチーフとなる曲の歌詞も掲載されているので、私のように何も知らない人が読んでも楽しめる。歌詞自体の世界観がSFチックなのでどの小説も面白かったが、やっぱりお気に入りは辻村さんの「中2病の神ドロシー」。今現在、「推し」が不在の私にすごく響く話だった。大槻ケンヂ氏による自らを登場人物にした「香菜、頭をよくしてあげよう」も、本人が語るからこその良さがありラストにグッときた。2025/07/23
ひびキング
10
詩を読んで小説読んで曲を聴くを繰り返す。各人の個性とオーケンの個性とのぶつかり合いが面白かった。終わりの自著はほぼ同世代からすると胸がいっぱいになる甘くて苦い物語。勝家殿の「10光年離れないと見えない10年前を光の速度を超えて…」の件が最高到達点だった。まだまだ他にも読んでみたいが、素敵に終わってしまってるからなぁ。2025/07/10