流されながら抵抗する社会運動: 鶴見俊輔『日常的思想の可能性』を読み直す

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流されながら抵抗する社会運動: 鶴見俊輔『日常的思想の可能性』を読み直す

  • 著者名:松井隆志【著】
  • 価格 ¥2,420(本体¥2,200)
  • 現代書館(2025/05/09 配信開始予定)
  • ポイント 22pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784768410226

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内容説明

知の巨人・鶴見俊輔を「社会運動論」として読み直す!

鶴見俊輔(1922-2015)は、アメリカのプラグマティズムを日本に紹介した哲学者、多岐にわたる領域への言及を重ねた評論家、大衆文化への幅広い目配りと、なかなかとらえにくい巨大な存在だ。本書では、これまであまり触れられてこなかった「社会運動家としての鶴見俊輔」に焦点を当てる。近年の新しい世代による社会運動には3つの特徴がある。①「理想到達ではなく最悪を回避するための抵抗」②「流されていく中で自己と向き合い自分の言葉で考え発見していく」③「まず自分のための社会運動を目指す」。これは、「後ろ向き」のままで、社会や政治にかかわっていこうという鶴見の特異な運動理論と重なる。それを踏まえ、本書では新しい社会運動論を提示する。

日常の行動こそが人間を創る! ゆったりと、しかし
妥協せず生きるため、「後ろ向き」に社会を変える!


【主要目次】

序 章 なぜ「鶴見俊輔と社会運動」なのか

第1章 1960年代と「市民運動」
第2章 『日常的思想の可能性』を読む
第3章 鶴見俊輔を位置づける
第4章 流されながら社会に関わる

終 章 鶴見俊輔を「現在(いま)」こそ読む

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おたま

32
これは鶴見俊輔の『日常的思想の可能性』を手掛かりとして、社会運動をもう一度見直してみようとしたもの。鶴見俊輔の本については、ほんの少しだけ読んだことはある。そしてもちろんかつてベ平連の中心にいたことも知ってはいる。だが、彼の思想とその運動との結びつきを、このようにして考えてみたことはなかった。この本からは、鶴見の運動との関わりは、例えば小田実(べ平連代表)とはかなり異なるようだ。これまで小田実を通して(例えば『世直しの倫理と論理』)しかべ平連の運動を知らなかったが、この鶴見俊輔の『日常的思想の可能性』⇒2024/05/05

tu-ta

2
PP研が会場の戦後研で扱うというので、その当日に4章から読み始めたが、面白い。鶴見俊輔って、ほとんど読んでなかったけど、好きだなぁと思った。流されながら、抵抗しようと思いつつ、抵抗できてないぼくにはぴったりだ。好きなフレーズ、「ほとんどの場合に、思想は、行路の途中で気づかれた思想である」(185頁で引用されてる)(『私の地平線の上に』208-209)。そういえば、辻信一さんは米国で鶴見と出会って変わったとか。確かにありそうな話だけれども、辻さんには、ちゃんと革マル派だったときのことも書いて欲しい。続く2024/03/20

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