河出文庫<br> ジャクソンひとり

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河出文庫
ジャクソンひとり

  • 著者名:安堂ホセ【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 河出書房新社(2025/05発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784309421827

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内容説明

東京のジムで働くジャクソンは、QRコードから拡散されたポルノ動画の男と噂される。真相を探り始めると自分そっくりな3人の男に出会い…第59回文藝賞受賞、芥川賞作家デビュー作。解説=島本理生

芥川賞作家・安堂ホセ
文藝賞受賞のデビュー作、待望の文庫化!

スポーツブランドの社内ジムで働くジャクソンは、着ていたTシャツのQRコードからポルノ動画が拡散され、その動画に映
る男ではないかと噂される。真相を探り始めると、自分そっくりな3 人の男に出会い……東京に生きるブラックミックスたちの鮮やかな逆襲劇。
解説=島本理生

\絶賛の声、続々!!/
ジャクソンが口にする「俺に気分があっちゃダメですか?」という台詞は物語を超えて読み手に問いかける。相手の立場がマイノリティーであるほど、私たちは一貫した主義主張と正しさを求めていないかと。
――島本理生(文庫解説・第59回文藝賞選考委員)

他者を個人として扱えば「はっきり敵とみなす勇気」が持てず、でも集団として見なせば容易に憎め、蔑め、殺すこともできる。それが私たちの生きる社会だと実感させられた。
――角田光代(第59回文藝賞選考委員)

こんなふうに分裂と統合を繰り返す快感と恐怖を同時に味わえる小説を、他に知らない。
――金原ひとみ

身体によって安易にカテゴライズされながらも、自分自身のその身体で生きて他者と出会うことが、痛みから生み出される言葉で描かれている。
――柴崎友香

ゲリラ戦を思わせる活劇の中で、増殖するジャクソンたちの意識の流れがリズムよく絡み、ドライブ感を高めてゆく。
――島田雅彦

本作が切り拓いた日本語文学の新しい可能性をこそ、私は評価したい。
――平野啓一郎

からっと明るい文章の中には浸食するような絶望があって、苦しい気持ちにさせられる。偏見に鋭く切り込んだ内容もさることながら、その描き方も面白い。
――斜線堂有紀

凄い小説で、本読みに強くおすすめしたい。「今までこんな話読んだことなかった!」と、「なぜ今までこんな話を読むことができなかったのか(その理由の背景に自分もいるはずじゃないか)」という思いでぐるぐるになる。
――王谷晶

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はっせー

43
スポーツブランドの整体師として勤めるジャクソン。ある日あるTシャツをきて出社。そのTシャツにはQRコードがついていて、QRを読み取られたところある動画があった。ブラックミックスの男性が全裸で磔にされた動画。瞬時にジャクソンは自分ではないと思ったが、周りの人たちは信じてくれなかった。そのためこの動画を調べることに。本書のイメージを伝えると「闇鍋のような不穏感」かなと思った!各々が好きな具材やスープを持ち寄る闇鍋。。結末がわかりませんし見えない。そんな雰囲気が本書から伝わったのでこのイメージにした😄2025/07/28

NAOAMI

9
局面のエピソードは頭に入ってくるし、ジャクソンとエイジの食い違う見方の対峙など興味深く読めたところもあるのに、束になってストーリーになるかというと途端にわからなくなる。リベンジポルノ的映像のQRコードがプリントされたTシャツを手にした4人が入れ替わり混乱させる位、黒人が「同じように」見えてしまう。誰が本人で誰の被害に対する復讐なんだろ。それを実行したのは誰なんだろ。終盤、生意気な振る舞いのあと殺されたと思しき人物がやったこととしても、それで何が得なのか?こんな石を投げればマイノリティに当たる作品も珍しい。2025/07/13

わらわら

5
今どきの本なのかなぁ・・・理解しようとしたが私には無理なようです。フリーズしたと言う言葉が出てきた、私もフリーズしてしまった。2025/06/22

しのぶ

4
芥川賞受賞で話題になったとき、そういえば気になってたんだった!と思い出し読んでみたかった一冊。文章だからこそのおもしろさを味わいつつ、映像で見たら無意識の誤読が露呈したりするんだろうな、と思ったりも。誰もが被害者にも加害者にも傍観者にも加担者にもなりうるのだという事実を見せつけられ、ヒヤリとした。2025/07/21

ももいろ☆モンゴリラン

3
単行本をロストしちゃったので文庫化ありがたいです〜! デビュー作にして濃密で原色的、今まで何気なく使っていた言葉の一つ一つが違った意味を帯びてくる。あとがきがないの残念ですが、作品で語るタイプなんだろうな…それもまた…いいよな…!  視覚的な描写が好きなので映画化とか期待しちゃうんだけどそれも…また…著者が文字で勝負ってンなら…そのままでいいよ…!(全肯定的ファン)2025/05/12

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