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内容説明
私たちは知らない間にある思考の型に嵌ってしまってはいないだろうか。多くのものが大学進学する現状において、そこでの教育は日本人の思考に多大な影響を与えている。しかし、大学教育では翻訳学問に依拠したため、言葉のズレが放置され、概念がゆらぎ、適切に考えることを教えられていない。そのため蔓延したエセ演繹型思考、キャッチアップ思考、カタカナ語の氾濫、とはどういったものか。その背景を探っていく。
目次
はじめに──大学教師としての私/第1章 大学の「大衆化」とは何かを問い直してみる/ニッポンの大学は「多すぎる」のか?/なぜ「大衆」にこだわるのか/ChatGPTは「大学の大衆化」についてどんなことを教えてくれたか/大学教育とAI/大学の大衆化について研究を始める:知識と知識をつなぐ試行錯誤/「大衆」の発明/メイキング・オブ:試行錯誤という知識と知識をつなぐ思考/戦前日本の高等教育と研究の進化/メイキング・オブ:文献の探し方・読み方/第2章 日本の大学は翻訳語でできている/原著を読むということ/原著論文の読み方/日本の文化・学問における翻訳/翻訳学問とニッポンの大学(への違和感)/違和感の正体/第3章 翻訳学問から思考の習性を読みとく/福沢諭吉と加藤弘之の思考の型/『君たちはどう生きるか』の丸山真男/エセ演繹型の思考という習性/論点の整理と翻訳学問、そして大衆/第4章 言葉と知識のかけ違え──「大衆」と「階級」/大衆と階級、そして翻訳学問/「階級」の広がり/階級と現実の緊張関係/大衆と「大衆インテリ」/階級と大衆/第5章 こぼれおちる概念──「階級」と「(社会)階層」/トロウ論文における「階級」/日本における大学の「大衆化」と階級/階級と階層小論/「大衆」と「階級」の同時代性/階級概念なき「大学の大衆化」論/階級概念の有効性/第6章 現実にそぐわない言葉の使われ方/「流動的な階層構造」の秘密/絶対移動と相対移動/社会の流動化という認識/絶対移動と相対移動に見る主観性と客観性/「大学大衆化」イメージの日本的特徴/トロウ論文が教える階級概念なき大学の大衆化/「大衆(化)」概念の曖昧さと絶対移動との相性/階級概念を欠いた格差社会論/格差と不平等、そして階層と階級/対立や葛藤を避ける言葉の使用と「大衆(化)」/現実と認識/第7章 キャッチアップ型思考とグローバル化/ニッポンの大学はなぜグローバル化を目指すのか/キャッチアップ型思考から抜け出せない日本の大学/「学問の大学」と「国家の大学」/私立大学の日本的特徴/就職のための大学:その源流/経済成長主義との相性と国家との関係/国立大学、その複雑な出自と種別化/種別化と単一化/国立大学法人化と「選択と集中」/カリフォルニアの夢/日本の国立大学との違い/夢の終わり/再び日本へ/選択可能性の検討/歴史の選択/もう一つの高等教育論/あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
buuupuuu
まゆまゆ
oooともろー
zunzun
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