内容説明
満場一致のメフィスト賞受賞作にしてデビュー作がいよいよ文庫化。まさかゴリラに泣かされる日がくるとは――数多の作家、書評家、書店員の度肝を抜いた全人類必読のミステリー!
「ダ・ヴィンチ」プラチナ本! 読書メーター「読みたい本ランキング」1位!
京極夏彦さん、宮部みゆきさん、宮内祐介さん、五十嵐律人さん、斜線堂有紀さん、宮島未奈さん、QuizKnock河村拓哉さんなどが大絶賛!!
カメルーンで生まれたニシローランドゴリラ、名前はローズ。メス、というよりも女性といった方がいいだろう。
ローズは人間に匹敵する知能を持ち、言葉を理解し「会話」もできる。彼女は運命に導かれ、アメリカの動物園で暮らすようになる。そこで出会ったゴリラと愛を育み、夫婦の関係となった。
だが ―― 。その夫ゴリラが、人間の子どもを助けるためにという理由で、銃で殺されてしまう。どうしても許せない。 ローズは、夫のために、自分のために、人間に対して、裁判で闘いを挑む!
正義とは何か? 人間とは何か? アメリカで激しい議論をまきお こした「ハランベ事件」をモチーフとして生み出された感動巨編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
296
サイエンス・フィクションだと分かっているのに、ローズの理知的な行動に、ゴリラとヒトの感情が混じり合う様で、不思議な感覚を憶えます。ホプキンス園長との初めての面会では、動物を愛する者なら、いやそうでなくても涙を禁じえないものとなるでしょうよ。ストーリーの展開が秀逸で。いきなり裁判からはじまり、それは呆気なく決着してね。過去パートに移って、手話のできるゴリラの誕生や生活を垣間見ながら、ゴリラの習性などを語るのね。そしてアメリカに航って悲劇へと。悲しい。そして超展開へと続く。メフィスト賞満場一致で受賞も納得。2026/04/24
いつでも母さん
139
類人猿と人類の違いが無くなる世界が来るかもしれないなぁなんて漠然と思った。人間と手話で会話できるゴリラのローズ。彼女の視点から人間とは、命とか、正義とか考えさせられる本作。プロレスラーに方向転換?にはオイオイって感じがしたけれど。ローズが元の世界に戻る選択にホッとした。ローズとリリーの会話が好きだ。リリーに人間のことを嫌いになった?と問われたローズが「好きな人も嫌いな人もいる。ゴリラも同じ。嫌な奴はどこにでもいるから、気にしない」あぁ好いなぁ。そしてリリーが言う『人間の本来あるべく生活』ってなんだろうね。2025/07/07
ばう
72
★4ジャングルに暮らすローランドゴリラのローズは人間の言葉を理解し、会話もできる高い知能の持ち主。海を渡りアメリカの動物園にやって来て尊敬出来る夫にも巡り会うが、ある事故で夫は射殺されてしまう。これは殺人ではないのか?射殺命令を出した人間は裁かれるべきではないのか?そう考えたローズは裁判を起こすが…。言葉を理解し自分の頭で考えることのできるローズは人間という範疇に入るのではないか?いや、人間よりよほど思慮深く思いやりや優しさに溢れているではないか?人間の傲慢さ身勝手さを反省すべき、と思わされた1冊でした。2026/02/04
セシルの夕陽
67
メフィスト賞受賞に納得、面白かったし感動もしている。題名と装丁でコミカルな作品では?と思い込んで読み始めたが、とてもシリアスな内容だった。手話を取得したローランドゴリラのローズが、夫が射殺された裁判を起こす。「正義は人間に支配されている」人間とは何か? ホモサピエンスだけが人なのか? 言葉を覚えたことでの幸せと、不幸せ。「ジャングルで恐ろしいものは敵だ。だが、人間の世界では 恐ろしいのは敵だけではない」印象的。優しいローズを愛さずにはいられない♡ 人間の所業のしっぺ返しは必ずやってくるのだろうな。2026/02/18
オーウェン
59
インパクト抜群のタイトルであり、ゴリラが裁判の原告となる展開。 そもそもの話だが、ゴリラが機械によってしゃべることが可能になったというもの。 そしてアメリカへと向かうのだが、そこで起きる事件。 しゃべるのだからゴリラとして扱うのではなく人間として認めろという主張。 このローズが次第に愛らしくなっていき、レスラーデビューするというのもアメリカらしくて可笑しい。 普通にハリウッドあたりで映像化されそうなほど話としてよく出来ている。2026/06/08
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