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内容説明
グローバル化から離れ、ガラパゴス化した業態。
海外からも注目される独自進化した「小売」の今。
生活に密着している業界だからこそ、その進化から目を離せない。
「小売」というと、製造業がいて、問屋があって、というイメージだが、実態はもっと複雑で、従来型の「仕入れて売る」という業態もあれば、もっと総合的なかたちですべてのサプライチェーンを内製化している企業もある。「小売」という業態は日本独自のもので、海外では見かけないビジネスモデルといっていい。消費者サイドから見ると、「便利で安くてサービスがいい」ということになるが、経営視点で見ると、「非効率・過剰サービス・利益が薄い」ということになる。本書は「知っているようで、あまり理解されていない」小売ビジネスについて、その歴史を紐解き、小売のおもしろさや魅力を伝える一冊として最適な入門書になっている。
(目次)
近現代史から学ぶ日本市場のガラパゴスな世界
チェーンストアから学ぶ小売の栄枯盛衰の世界
食品ディスカウンターに学ぶ覇権争いの世界
変化対応力から学ぶ小売専門店の世界
ネットスーパーから学ぶECの世界
インバウンド需要から学ぶアウトバウンドビジネスの世界
メーカーと問屋から学ぶ物流システムの世界
データから学ぶ小売DXの世界
最新テクノロジーから学ぶ未来の小売世界
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kei-zu
11
ドラッグストアのスーパーマーケット化は不思議だったのだけれど、客足を集めるために生鮮食品の値を下げても、高額の薬品の販売で売上は確保できるとの説明には、なるほど。数多いコンビニに効率的に配送する仕組みはいかに構築されているかなど、日常生活で身近にありながら気が付かない点がたくさん説明されていました。2025/11/10
andaseizouki
1
小売ビジネスに興味が湧いてきており、思わず購入。日本でのEC利用率が実はあまり高くないというのが面白い。リアル店舗におけるデジタル化はまだまだ可能性があり、各社取り組み始めているのというのが、事例も踏まえてよく分かる内容だった。そのためにも今後は各顧客の情報をどう捉えて、楽しい購買体験を与えられるかがポイントと書かれているが、ほんとにその通りだと思う。一方で現実的な囲い込みを行うためにもポイントやクーポンなどによるお得感の創出なども重要で、複雑なモデルをいかに読み解くかがポイントになりそうである。2025/06/28
お抹茶
0
日本の小売店は問屋ネットワークの中間流通機能を利用しながら規模拡大を進め,多層構造の流通システムは欧米のチェーンストアから見ると後進的で非効率的。スーパーは商品が売れればすぐに売上になり,支払いは数か月後なので回転差資金を使い,高度経済成長期は取得した土地価格が上昇して添付資産の担保余力が生まれ,資金調達ができたが,バブル崩壊後は地価が下がり,大手スーパーは経営破綻した。クルマ社会化した地方で女性が機動力を備えると総合スーパーは顕著に衰退し,大都市部にだけ存続した。後半は物流システムを解説する。2025/08/20
Ryo_Boulangerie
0
誠実な調査と数字と論理で示された小売業界史の理解と、現場の最前線の理解のために非常に有益な書。2025/06/22




