内容説明
日本語学の泰斗にして役割語研究の第一人者が、文楽、落語、小説、漫才、インタビュー、マンガ、アニメ、ドラマ等の幅広い資料を参照しながら、ことばと文化をめぐる謎に正面から挑む。
一度キチンと知っておきたかった
「大阪ことば」のあれやこれや。
目からウロコとはこのこと!
ほんまにほんまに。
――万城目学(小説家、大阪府出身)
※カバー画像が異なる場合があります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
119
関西弁をイジり関西人をディスる駄本とは異なり、日本語学の泰斗による本書は、大阪ことばの構造を、歴史、地域性、文化的背景、気質などから幅広く分析した極めて良質の内容。関西弁のリズムやメロディを楽譜を使って表現するなど論理的でもある。京都・神戸・奈良・滋賀などとの違いだけでなく、大阪弁を、摂津・河内・和泉の地域に分けるなどの精緻な分析は、関西弁モノリンガルの私には納得感が高い。また、関西人の気質を踏まえ、中野好夫先生がシャイロックを関西弁で翻訳することを提案された逸話もワロタ(←関西弁がネット用語に進化)。2025/06/08
けんとまん1007
59
何となく関西の言葉について感じていたことが、言語化していただけたように思う。音・アクセントやリズム。楽しく話すこと。それだけでなく、今の府県ではなく、昔の地域(国)での分析が、なるほど~と。やはり、地理的な影響は大きいのだなあ~。2025/07/15
saga
51
アニメ・漫画『じゃりン子チエ』を見て以来、大阪弁が気に入った。そのため『大阪弁の秘密』などを読んだりしたが、本書は柔らかい題名に見えて、なかなかに学術的な内容となっている。大阪ことばの、ネイティブが表現するメロディアスなアクセントは、非関西人が真似るには難しいらしい。だから、エセ関西弁が見破られてしまうのだな~。京都弁が地方に広がった遠い過去。その後、明治に標準語が東京から広がる。方言周圏論を思い出した。大阪弁は進化しながら、方言の中心地として日本各地に影響を与えているのかもしれない……知らんけど。2025/07/14
瑪瑙(サードニックス)
45
楽しく読了。関西弁は確かに癖が強いけれど私は好きです。「しらんけど」は普通に使うし相手を楽しませてあげたいという気持ちはあるのでついひと言発して笑いを誘ってしまう。でも必ずしも【オチ】をつける事が出来るわけではないので関西人にも色々あると思っていただきたい。ただ独特のイントネーションは他府県の方には真似しづらいと思う。テレビドラマなどで下手な関西弁を聞くとイライラしてしまい、別に無理に関西弁にすることないやん!と思ってしまう。今は暑いので飴ではなく和三盆やガムを持ち歩いている大阪のおばちゃんの感想です。2025/09/03
HMax
38
「全ての言語は尊くて貴重な人類の財産、自分の言葉を分析することは自分を愛し、郷土を愛することに繋がる」、その辺の大阪弁の面白本とは一線を画した本書、著者は日本最古の寺院「四天王寺」がある天王寺区に生まれ、東大大学院で日本語学を学び、阪大、神大、他、の教授で学者さん。その内容は、面白おかしく、それでいて勉強にもなる、お勧めの一冊。この本での発見、村上春樹が芦屋で高校まで過ごしたこと。一浪で早稲田に行って1週間で完全に東京弁に替わり、作品中では最近まで関西弁を使わず、使っても古典的関西弁ステレオタイプだった。2025/10/11




