朝日文庫<br> 君のクイズ

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朝日文庫
君のクイズ

  • 著者名:小川哲【著者】
  • 価格 ¥760(本体¥691)
  • 朝日新聞出版(2025/04発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784022651938

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内容説明

クイズ番組の決勝で、僕の対戦相手は1文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たす。彼はなぜ正答できたのか? 推理作家協会賞受賞&本屋大賞6位、圧巻のエンターテインメント。文庫化に際し短編小説「僕のクイズ」を収録! 解説は田村正資氏。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

294
本編『君のクイズ』に加えて、書き下ろし短篇『僕のクイズ』付き( ¨̮ )。クイズの間口は広くて、入り口や関わり方は色々ありますね。本書は競技クイズの最も尖った部分を題材にしているので、常人離れして見えるかもなのですが「ちなみに、クイズは知識の量を競っているわけじゃないよ」なのですよね。それ迄の生活を介して経験した全ての物事から自身が形成されていると。その中には失敗、挫折、思い出したく無い事まで含まれている筈ですが、それらを一緒くたに“クイズが僕の人生を肯定してくれる”なんですよ。味わい深い名言だなぁ。2025/04/27

海燕

54
競技クイズというものについて、これまで深く考えたこともなかった。設問の難易度やマニアックな度合いが上がり、それに知識を総動員して解答者が答えるものと単純に見ていた。本作ではクイズ番組で解答者が「ゼロ文字押し」、つまり問題の1文字目が読まれるより早くボタンを押して正答したという離れ業について、その対戦相手の立場から掘り下げ解き明かしていく。正直、そこまで分析できるのかと驚いた。出題者と解答者の腹の探り合いのようなことがあるとすれば、クイズはもはや両者の共同作業とすら言える。見方が根底から変わりそうだ。2025/06/10

はっせー

49
本書はクイズ大会を中心に繰り広げられる小説。クイズ大会で起きたある事件をきっかけに主人公はクイズとは何かを悩み苦しむ。そして主人公は、事件の真相へ近づく。読んでいて、頭の中であの回答ボタンの音や正解音が聞こえてくるような臨場感だった!本書のイメージを伝えると「クイズとは知識比べではない、スポーツだ」ではないかなと思った!本書でも触れていましたが、クイズとは知識比べではないとのこと。対戦自体がスポーツのような駆け引きなどもあり、このイメージにした!2025/08/08

森オサム

48
第76回日本推理作家協会賞受賞作。子供の頃はクイズ番組もよく観ていたが、それは回答者が芸能人かもしくは素人参加の物でした。最近は全く興味無いので、「競技クイズ」とか「クイズプレイヤー」とか言う言葉は初めて知った。では「QuizKnock」の読み方も分からん私がなぜ本作を読んだのか。それは、クイズ番組の決勝で問題が1文字も読まれ無いうちに相手が回答し正解した話、と聞いていたからです。これがホントに知りたくて、文庫化を待ちかねて購入。で、結果このオチは筋が通っていて納得、満足でした。クイズは観んけどね(笑)。2025/06/14

よっち

39
生放送クイズ番組決勝戦に出場したクイズプレーヤー三島玲央。しかし対戦相手にまだ一文字も問題が読まれぬうちに回答され、優勝を逃す不可解な事態に直面するミステリ。一体なぜ本庄絆は問題も聞かずに次々と正解できたのか。真相を解明しようと彼について調べ始めて、決勝戦を1問ずつ振り返ってゆく三島。振り返った過去には三島と本庄のこれまでのクイズプレイヤーとしての積み重ねが垣間見えて、理解を深めて共感すら覚えたはずなのに、そこから辿り着いた先にそうしても埋められない溝を感じてしまう、何とも皮肉なその結末が効いていました。2025/04/29

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