内容説明
「この夜空の先に何があるのか」。素朴な問が「無数の並行宇宙が存在する」という理論に辿りつくまでを語り、検証可能性を解説する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
haruka
25
わたしたちの世界には無数の「並行世界」が存在する。そして、この宇宙のほかに無数のマルチバース宇宙が存在する。 この2つは、まったく別の話だと思っていた。でも同じことだった、という衝撃!! 無数の宇宙はわたしたちが住む宇宙と"地続き"に発生し存在するのではなく、多世界解釈における確率空間の中で発生する。なぜなら無数の泡宇宙の発生は、量子力学的なトンネル効果によって生じるから。 無限の過去と無限の未来。 わたしたちは光速度だけでなく、時間にも量子にも縛られて、別の世界を見ることは永遠にできない…2025/06/01
Shinjuro Ogino
3
量子力学で、物質の位置等の諸性質は観測が終るまで確定しないというコペンハーゲン解釈が有名。これに対し、各状態の宇宙が並行する「多世界解釈」が現在では主流。ユニバースならぬマルチバース宇宙論は実は多様。超ひも理論が相対性理論と量子力学を統合するものと期待されている。監修者の野村泰紀氏の解説が面白い。マルチバース理論が広がる前は、各素粒子の性質の解明が物理学者の使命だった。しかし沢山の宇宙があり得て、現在ある種々の性質が、その中でたまたま生き残ったものということになり物理学者の生きがい?に大きな衝撃を与えた。2025/06/23
Go Extreme
3
観測可能な宇宙の果て 体積が有限で果てがない空間 アインシュタイン・リング 重力レンズ効果 ハッブル-ルメートルの法則 遠い距離にある銀河ほど速く遠ざかる Ia型超新星 加速膨張 地平線問題 モノポール問題 平坦性問題 宇宙の多重発生モデル インフレーション理論 永続的インフレーション 泡宇宙 インフラトン場 同時性の不一致 暗黒エネルギー 暗黒物質 真空のエネルギー 120桁もの不一致 微調整 人間原理 ヒッグス場 超ひも理論 余剰次元 宇宙背景放射 原始重力波 Bモード偏光 ブレーン宇宙論2025/05/10
md5
1
なんとなくあった宇宙に関する知識がクリアになった。図がかなりあるため、結構わかりやすい(が、運輸の仕組みを考えれば考えるほど頭が痛くなる) 並行宇宙っといっても様々な考え方があると理解。いつか解明される時が来るのか、2025/07/30
with plants
1
文系の私でもすらすら読めるくらい丁寧に順序立てて、宇宙は無数に存在するというマルチバース宇宙論までの道のりを解説している。これまでの人類の宇宙観の変遷のように、新しい外側の世界が立証される世界が見たい。2025/07/03