内容説明
5回の芥川賞落選を経験し、もっとも賞に近かった(?)作家による芥川賞落選作5作品をまとめたオリジナル小説集(注:川端康成文学賞受賞作1作を含む!!!)。気が小さいのにテキトー、だけどなぜか惹かれてしまう人物たち、モラルも常識もあんまり通用しない脱力しまくりの独特の世界観が炸裂する──ある意味、画期的で文学的コスパ最強の作品集。解説 町田康
目次
まずいスープ/ぴんぞろ/ひっ/すっぽん心中/どろにやいと/落選ばかりしてみたけれど/解説 町田康
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
プル
11
いずれも読んだことのある作品でした。今回は、ご本人のあとがきと、帯のコメントをしている町田さんがお目当てで購入です。戌井さんの作品は、頭の中を空っぽにして読まないとなりません。奇想天外です。R指定もつけておいた方が、いいんじゃないかと思う世界です。少し中毒性のある。戌井ワールドです。2025/01/11
たっきー
9
芥川賞落選作をまとめたもので、敢えて自虐的なタイトルにしている。既読作品多め。久しぶりに読んだが面白い。特に「すっぽん心中」がいい(こちらは川端康成文学賞受賞作)。町田康氏の解説文も面白かった。2025/03/01
SAT(M)
5
これは小説なのか?というのが正直な読後感でした。あるテーマに沿って考察や描写を重ねた物がオーソドックスな小説なのでしょうが、この作者は一所に腰を据えず常にあちこち多動している感じ。エキセントリックだ。どう捉えてよいのか分からない。この戸惑いを収めてくれたのが町田康の解説。確かに作者が仕込んだテーマを読者が絵解きする関係は窮屈なのかも。子供の頃の童話なんかは小難しい事抜きで、純粋に物語の中の出来事を面白がっていたはずだ。この本もそう読めばいい。後に何も残らなくても、面白い読書体験ができたならいいじゃないか。2025/05/31
shimuratakeda
5
わはははは。こいつはおもしろい小説。まずは町田康の解説を読むと楽しさ1.3倍かも。出てくる人間がほんともうふつうにダメでありふつうにまともでもある、THE人間。つまりは適度に常識の枠内にあって、なおかつ適度に放埓というわけですな。これぞパンク。全編とても面白いけど、個人的に古い作品のほうが初期衝動ってやつを感じてビンビンきちゃったことをご報告いたします。以上です、編集長!2025/05/09
5〇5
3
タイトルにひきつけられて手に取ったんだよね。そしたら、まんまと作者の罠にハマっちゃったな。小説は全部既読なんだもん。でも、“芥川賞に落ちた”作品をあえて並べて、その裏側をゆる~く語る作者のあとがき(という名の愚痴?)は面白いよね。芥川賞を巡る作家の心の内をのぞく興味深さと、的確すぎる町田康の解説。そのギャップがGoodな一冊。(K)2025/12/06
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