内容説明
名作映画には、いい本や古典と遜色ない、作品によっては、文字だけでは得られないビジュアルならではの感動を得られる作品があります。東京大学名誉教授で歴史学者の本村凌二先生が、世界史の教養が身につく、素晴らしい名作映画を厳選し、作品の背景となっている歴史を丁寧に解説します。 ●ベン・ハー ●グラディエーター ●レッドクリフ ●アレクサンドリア ●ブレイブハート ●薔薇の名前 ●わが命つきるとも ●エリザベス ゴールデン・エイジ ●七人の侍 ●アマデウス ●天井桟敷の人々 ●風と共に去りぬ ●山猫 ●幕末太陽傳 ●アラビアのロレンス ●ドクトル・ジバゴ ●スティング ●カサブランカ ●ライフ・イズ・ビューティフル ●活きる ●ニュー・シネマ・パラダイス 21の古代から現代までを網羅する名作映画を取り上げます。中には、著者をローマ史研究の第一人者たらしめた作品も! 歴史学者ならではの視点で名作映画を深掘りしますので、映画も世界史もより一層楽しめること請け合いです。かつて見たことのある映画も、まだ見たことのない映画も、読んでから見れば、「ああ、そういうことなのか」「だから、こうなったんだ」とより深く鑑賞することができるようになるでしょう。親しみやすい名作映画から、歴史に興味を持っていただき、世界史の教養を身につける一助となる一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
108
映画に対して知識も関心も全くない私だが、本村先生の本だからと手にする。こりゃ面白い。「ベンハー」「天井桟敷の人々」「風と共に去りぬ」「カサブランカ」等21本が紹介されるが、名作映画がこんなに深く社会的背景を投影しているのかと感動するとともに、それを見事に読み取ることのできる先生の慧眼に畏れ入る。いつも本村先生の世界史は生き生きとしていて胸躍るが、映画を題材にして一層輝きを増している。「作り手が作品を通じて伝えたいものを虚実織り交ぜて表現できるのが映画の醍醐味」として映画を愛する歴史学者の心の広さにも感激。2024/01/26
ふみあき
52
本書で紹介されている名画21作品のうち、私が観てるのは約半分。「アマデウス」が「神の愛」の謂だというのは初めて知った。やはりモーツァルトのミドルネームだと勘違いしていた。『七人の侍』とヴィスコンティの『山猫』は録画してあるので、いつか鑑賞したい。『ライフ・イズ・ビューティフル』の章での著者の言葉、「人はどんなに過酷な環境の中でも、どんなに悲しい状況であっても、生きるということに関しては、絶望ではなく希望を見出さなければならないし、少なくとも親は子供に対してそうしなくてはいけない」は、本書で一番胸に迫った。2024/02/06
tulip
37
ベン・ハー、風と共に去りぬ、アラビアのロレンス、カサブランカ、ライフ・イズ・ビューティフル、ニュー・シネマ・パラダイス等の名作映画の背景となっている歴史をわかりやすく映画への愛情と共に語ってくれている。イタリアの歴史を知らず「山猫」をかつてただ退屈だと思って観ていた自分が恥ずかしい。あとがきで、著者は1980年代以降に生まれた若い世代にも、本としての古典ばかりでなく、映画としての古典もあってもいいのでは、と名作映画をおすすめしている。映像は古めかしくとも「スティング」の楽しさを若者にも味わってもらいたい。2024/07/31
yyrn
21
名作といわれる映画の名作たる所以は、筋を追いかけるだけでも面白かったり、感動的であったりすることに加えて、その時代背景にまで思い至ると監督や原作の意図が分かり、さらに感動が深まる、ということか。製作された時代を端的に表したり、時代を先取りするような映画が名作と言われる場合もあるだろうが、つまりは様々な蘊蓄を語ることのできる映画が名作ということではないかと思うが、本書では取り上げられなかった「サウンド・オブ・ミュージック」や「ゴットファーザー」「タイタニック」「ひまわり」でも歴史は十分語られるのではないか⇒2024/02/25
ta_chanko
19
実際に観た映画は『グラディエーター』と『レッドクリフ』のみ。観ていなくても、時代背景の部分を読むだけで世界史の勉強になる。また本書を読むことで、実際に他の名作映画を観たくなる。時代背景を知っていれば、より深く名作映画を楽しめるだろう。2024/02/16
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