アンチ・アンチエイジングの思想――ボーヴォワール『老い』を読む

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アンチ・アンチエイジングの思想――ボーヴォワール『老い』を読む

  • 著者名:上野千鶴子【著】
  • 価格 ¥2,970(本体¥2,700)
  • みすず書房(2025/04発売)
  • スポーツの日!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~10/12)
  • ポイント 810pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784622097303

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内容説明

誰もが抗えないのに、なぜ老いは否定されるのか。ボーヴォワール『老い』を読み、老い衰え自立を失った人が生きる社会を構想する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

68
【人は老いる。老いて衰える。やがて依存的な存在になる。人は人の手を借りて生まれ、人の手を借りて死んでゆく。そういうものだ。そのどこが悪い】ボーヴォワールの「老い」を通して、自己嫌悪させる社会のからくりを暴く書。巻末に、引用・参考文献とボーヴォワール略年譜。「あとがき」で、<1970年に『老い』を刊行したときにはボーヴォワールが知らなかったこと、彼女の想像が及ばなかったことを21世紀に生きる私たちは知っている。それはボーヴォワールに限らずすべての個人が背負う歴史的限界であり、後から来た者の特権である>と。⇒2025/06/20

おたま

60
副題にあるように、ボーヴォワールが1970年に書いた『老い』という本を読んでいく。さらにボーヴォワールが残した「宿題」にも答えんとする本。『老い』を書いたとき、ボーヴォワールは、62歳だった。まさに「老い」の入り口に立って、人間にとっての「老い」とは何かを、徹底的に究明せんとする。歴史的に、様々な社会的に「老い」を見ていくが、どのような過酷な在り方からも目を逸らさない。ボーヴォワールが目を向けるのは、老いることの醜さであったり、無残さであったりする。それは長年同志として活動を続けたサルトルにさえ向かう。2026/09/03

本詠み人

33
この本はボーヴォワールの『老い』を読み、他人事ではなく自分事として老いを探求する上野先生の最新刊だ。『老い』自体未読な私だが、11章で紹介されているアメリカのベティ・フリーダンの書く『老いの泉』の方が、今の私にとって同調できると思った。社会的役割を果たしながら生涯学習し、自己コントロールを失わないで様々なことに挑戦する。でも弱く出来なくなったらそれを甘受する。女性学から向老学へと進んだ上野先生の、アンチエイジングにアンチを唱える明晰な文章を興味深く読んだ。私も最後まで自分らしく生きそして死にたい。2025/10/06

ケイトKATE

26
2021年7月に『100分de名著』で、上野千鶴子が解説したボーヴォワールの『老い』が放送された。番組を観て、ボーヴォワールが老いを徹底的に分析していることに畏怖を感じた。本書は、番組テキストを元に、上野千鶴子が老いを忌避する現代社会を厳しく批判して、老いても自分らしく人生を全うできる社会を提言している。本来、人間は依存的な存在として生まれ、依存的な存在として死ぬものである。エイジズム(年齢差別)に陥らず人生を全うしたボーヴォワールと、自分の人生を生きている上野千鶴子に勇気をもらった。2025/12/24

hasegawa noboru

22
今、生きている現実として「老い」がある。今日72歳の誕生日を迎えるはずだった妻は2か月前にがんで逝った。これほど身につまされて読んだ同世代上野の本はない。62歳のボーヴォワールが書いた『老い』をコロナ禍中に逢って手にしたという73歳の「わたし」(著者・上野)が解説紹介しながら考察する。<わたしが読みたかったのはこの本だったのだ><老人になるとは情けなくもいとわしい経験であることをボーヴォワールはくりかえし述べてきた>。ボーヴォワールの母の老いと死を巡っての章では、著者自身の父の死の記憶に重ねて考察する。2025/07/14

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