岩波新書<br> 緑地と文化 - 社会的共通資本としての杜

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岩波新書
緑地と文化 - 社会的共通資本としての杜

  • 著者名:石川幹子【著】
  • 価格 ¥1,034(本体¥940)
  • 岩波書店(2025/04発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004320609

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内容説明

明治神宮外苑において百年の星霜を重ねた樹木の伐採が強行された.これは決して一地域の問題にとどまらない,持続可能な社会の根幹に関わる事態だ.なぜこのような事態が起きてしまったのか.人間と自然の未来はどうなっていくのか.都市と緑地の持続可能性を歴史的パースペクティブと国際比較の視点から問い直す.

目次

はじめに
序章 問題の根源はどこにあるのか
1 神宮外苑で強行された都市の杜の伐採
2 何のための再開発か
3 水資源の枯渇による内苑の杜の危機
4 市民との対話の拒否
第一章 社会的共通資本としての緑地とは何か
1 社会的共通資本としての緑地(グリーンインフラ)
2 時空を超えた社会的イノヴェーション
第二章 林泉都市・東京の歴史的パースペクティヴ
1 東京の基層としての「林泉都市」
2 太政官布達による「公園」の誕生
3 林泉都市の消長
4 東京市区改正設計における公園
5 幻の日本大博覧会
6 世紀のプロジェクトの始動
第三章 歴史の重層する杜──明治神宮内苑
1 井伊家下屋敷・共楽の林泉
2 難問を解く
3 百年の杜の実験と現在
第四章 別天地をつくる
1 別天地
2 代々木野の美の発見
3 水の枯渇による小川の消滅
4 杜を創り出した人びと
第五章 民衆がつくった杜──明治神宮外苑
1 林泉をつくる
2 都市美運動・イチョウ並木・パークシステム
3 ナンジャモンジャ物語
4 近代スポーツ揺籃の地
5 外苑を襲う荒波
第六章 不都合な真実──怒濤の規制緩和
1 外苑再開発事業の構図
2 「公園まちづくり制度」
3 外苑に適用された規制緩和の段階的検証
4 環境影響評価の検証
5 都市計画関連「手続き」の検証
6 再開発に伴うイチョウ並木のサステイナビリティの危機
7 失われていく文化資産──外苑を彩る歴史的樹木
第七章 文化を支える緑地
1 手渡された文化資産
2 杜の都・仙台の四百年
3 水と緑の回廊を創る
4 復興まちづくりと文化の再生
5 北の大地・帯広の森
6 鎮魂の杜・広島
展望 未来へと手渡していく社会の冨
1 市民的自由の場
2 挫折することのなかった東京の杜
3 伊勢神宮・千三百年の杜
4 「千年の杜・東京」へ
5 杜の思想
6 「社会的共通資本」のサステイナビリティ
あとがき
参考文献・出典

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

紀梨香

5
次世代の人たちへ渡すべき貴重な社会的共通資本である都市の中の緑地を商業施設にするなんて愚の骨頂。後の世の人々に恨まれることになるでしょう。上野公園でこの本を読めたのは記念になりました。2025/06/11

お抹茶

3
明治神宮外苑という社会的共通資本を東京都が破壊していることを糾弾する。複合市街地化の目標はスポーツクラスター化や広域避難場所としての防災性向上などだが,論理的に破綻している。神宮外苑は,公園まちづくり制度が対象とする木造密集市街地でも公共施設が不十分な地域でもなく,良好な市街地への更新が必要な地域でもない。外苑は戦後民主主義を支えた緑地だが,テニスクラブが建設されれば近代が生み出した広場は永久に消滅する。理念なき実現はなく,理念が社会実装されるためには,法と財源と戦略的計画論の導入が必須。2025/06/15

sk

3
都市公園の存在意義2025/05/08

Go Extreme

1
人が人間として暮らしていくための基盤 世代を超えて引き継がれるべき重要なインフラ 2千年近く持続可能 社会的なイノベーション 万人偕楽の地 太政官布達公園 別天地 永遠の杜モデル 人の手を加えない天然更新 荘厳な堂々とした風格 千年の杜・東京 全国民からの献金による造営 文化資産としての緑地 水と緑の回廊 市民総出のまち歩き 市民が主役 文化を支えるもの 市民的自由の場 理念なき、実行はなし 社会の富 持続可能な戦略的計画 林泉都市 ビスタ 居久根 民主主義の場2025/05/05

山中律動

0
おっきいテーマの題名の割に、論じられているのは神宮外苑をめぐるイザコザばかり 著者の意思なのか編集部の意向なのか判らないがハッキリ言って失望 文章はと言えば管理主体の困惑には一切触れられず、怒気露わ いま語られなければいけないのは都心よりも郊外地・農村の緑地なのですが 横浜市なんか管理に必要な予算を獲得する努力もしないで公園愛護会というボランティア団体に丸投げしたまま半世紀が過ぎているのだけど、これって問題ではないのか?2025/11/18

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