岩波現代文庫<br> 越境する民 近代大阪の朝鮮人史

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岩波現代文庫
越境する民 近代大阪の朝鮮人史

  • 著者名:杉原達【著】
  • 価格 ¥1,672(本体¥1,520)
  • 岩波書店(2025/04発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784006004637

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内容説明

近代大阪の発展は朝鮮からの労働者ぬきには考えられない.暮しの中で朝鮮人と出会った日本人の外国人認識はどのように形成されてきたのだろうか――大阪における朝鮮人の歴史を辿りながら,より普遍的,より世界的な問いへの接近を試みた「地域からの世界史」.その後の研究に大きな影響を与えた著作の待望の文庫化.

目次

序章 大阪・今里からの世界史
第一節 上方落語「代書」をよむ
第二節 今里の現在
第三節 くらしの中のオリエンタリズム
補 節 「代書」補注
第Ⅰ章 春玉たちの大阪――在阪朝鮮人史の特徴
第一節 春玉たちの大阪
第二節 在阪朝鮮人史の諸特徴(一)――人口構成・出身地・職業構成
第三節 在阪朝鮮人史の諸特徴(二)――居住地域
第四節 春玉たちのその後
第Ⅱ章 済州島から猪飼野へ――在阪朝鮮人の渡航過程
第一節 ひとつの歌から
第二節 渡航者の増大
第三節 渡航の諸要因
第四節 猪飼野の中の済州島
第Ⅲ章 「君が代丸」考――大阪済州島航路の開設と展開
第一節 「君が代丸」と尼崎汽船部
第二節 航路をめぐる闘い
第三節 「君が代丸」の歴史的意義
第Ⅳ章 ゴム工場の街・猪飼野――在阪朝鮮人の定着過程
第一節 問題の提起
第二節 大阪ゴム工業の発展と東成区
第三節 朝鮮人ゴム工業労働者の登場
第四節 居住形態の変容と政治社会運動の組織化
第五節 おわりに
第Ⅴ章 「同化」のまなざし――朝鮮人をめぐる近代都市大阪の言説空間
第一節 「排除」のまなざし/「解放」のまなざし/「同化」のまなざし
第二節 ジャーナリストの眼――井上吉次郎の場合
第三節 社会調査者の眼――酒井利男の場合
第四節 おわりに
終章 大阪・今里からの世界史再論――むすびにかえて
第一節 今里の原風景
第二節 地域のなかの世界史/地域からの世界史
第三節 社会意識としての「君が代丸」
第四節 「越境のなかの近代日本」における一九三〇年代大阪の位置
補章 あらためて大阪の場から考える――在日朝鮮人の歴史的形成・展開と日本の社会意識
第一節 アジアの中の大阪/大阪の中の朝鮮――新聞紙面を手がかりに
第二節 越境をめぐるせめぎあい――ドキュメンタリー・フィルムを手がかりに
第三節 「猪飼野」との向き合いかた――写真集・写真展を手がかりに
第四節 おわりに
あとがき
岩波現代文庫版あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

nagoyan

16
秀。ぞくぞくした。大仰に言えば「砂糖の世界史」「銃・病原菌・鉄」以来の面白さ。無論、言葉遣いや認識にある程度の時代的な制約はあるが、そのことも含めて「我々の歴史」の一部だろう。話は米團治の「代書」から始まる。済州島から大坂へ。最初は単身で、そのうちに家族を呼び寄せ、あるいは大阪で家族を作り、在阪朝鮮人社会が形成される。彼らの生活のリアルが複雑であるのを反映して、世界史的な大きな理論を必要とする著者の主張にも拘わらず、著者はできるだけ多くのリアルを掬い取ろうとする。色々と感じるところ、考えるところがあった。2023/04/20

Hiroki Nishizumi

3
参考になった。淡々と在阪朝鮮人史が記述されている。時代を感じる内容が多い。2023/06/13

カワサキゴロー🍺📚🐈🐴

2
大阪と済州島を戦前に濃密に繋いだ「君が代丸」から見えてくる歴史。 東成を中心に形成されていく朝鮮人コミュニティとその前提である我が国の工業発展による低賃金労働での利用。 内容にも鮮やかな分析にも強く印象に残り、学びの多い一冊だった。2023/10/25

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