岩波科学ライブラリー<br> めざせマントル! - 地球を掘る地質学者の冒険

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岩波科学ライブラリー
めざせマントル! - 地球を掘る地質学者の冒険

  • 著者名:道林克禎【著】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 岩波書店(2025/04発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784000297318

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内容説明

マントルに由来する鮮やかな緑色の岩石に地球を知る鍵が隠されている.マントルまで掘る計画は「月より遠い道」と言われて未だ実現していないが可能性は見えている.マントルの岩石を求めて砂漠を歩き,船酔いに苦しみながら海底から堀り上げた岩石と格闘し,ついには水深9800メートルの海溝の底にまで潜った研究者の見聞記.

目次

プロローグ 鮮やかな緑色の砂利
1 マントルと出会う
2 マントルまで掘れるかも――深海掘削計画
3 海溝の底でマントルを採りたい
4 月より遠い道
5 マントルの痕跡を掘る――オフィオライト掘削と「ちきゅう」船上合宿
6 超深海への潜航
エピローグ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

旅するランナー

172
地球はマントルでできている。地球の体積の80%を占めている。地球の内部構造を卵に譬えると、外側から殻が地殻、白身がマントル、黄身が中心核。マントルはカンラン岩を主成分とする。北海道様似町の幌満カンラン岩体は世界中のマントル研究者の聖地。マントルは月より遠く、まだ誰も辿り着いてない。冒険家ベスコボさんの力を借りて、潜水船リミッテイングファクターで、著者は伊豆·小笠原海溝最深部に着低する。日本人最深潜航記録978mを樹立しても、まだマントルには届かない。2025/06/06

月をみるもの

13
冒険譚としては十二分に面白いんだけど、「科学ライブラリ」なんだから、海溝にどうしてマントル出てるのかとか、オマーンの地層が地上に出てきたメカニズムについて、ボーリングデータからどういう制約がついたのか、、とか、そういうことを書いてほしかった。「こんな論文書きました(あとは ChatGPT に解説してもらってね)」ということでは、さすがにちょっと。。。レオロジーの話、せっかく面白そうなのに。。。2025/04/04

おひまな読者

3
日本のマントル研究者で国際的にも活躍されている著者の研究紹介、体験記。カンラン岩が好きで、アポイ岳に登り幌満川で石拾いする身としては、国際プロジェクトの経緯や研究動向を分かりやすく紹介してくれる本書は本当にありがたいです。財政が厳しい中ですが、日本が研究の最先端にいるこの分野を支援していくことは、この国の科学技術の水準をより一層高めるためにも大切なことだと思います。ぜひマントル掘削でカンラン岩を取り出して世界の研究者をアッ(ワァオ?)と言わせ、美しい緑色の輝きで多くの人を魅了してほしいです。2025/06/22

お抹茶

3
マントルの研究者が自らの研究エピソードを交えて,マントルや橄欖岩,科学掘削船航海を記す。しんかい6500による伊豆・小笠原海溝の調査で得たアラゴナイトという炭酸塩の鉱物は深海に存在することが不可能だという常識を覆すもので,冷湧水の存在を示唆する。掘削船では十二時間交代で岩石の切断面を観察し柱状コアの分析をする。2025/05/15

abenatsu

2
著者の人柄がよくわかる。さっと読めて、地質学者の生態がわかる。2025/04/05

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