平凡社新書<br> 町の本屋はいかにしてつぶれてきたか - 知られざる戦後書店抗争史

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平凡社新書
町の本屋はいかにしてつぶれてきたか - 知られざる戦後書店抗争史

  • 著者名:飯田一史
  • 価格 ¥1,188(本体¥1,080)
  • 平凡社(2025/04発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784582860795

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内容説明

なぜ町から本屋が消えていくのか? 複合店化、大型書店の登場、ネット書店の台頭……戦後書店史をたどり、出版流通の課題を考える。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

140
本屋が好きだ。デートの待合せはいつも書店だった。その本屋が苦境に立たされている。出版流通の課題を見事に分析した本書は読み応えがある。歪な商慣行が浮き彫りになる:定価販売、取次の圧倒的支配、委託販売という名の返品条件付販売、雑誌と書籍の一体流通、雑誌に依存する収益、「見計らい配本」という悪習など…。再販制度に胡坐をかいた出版社・取次・書店の縦の統制が、結果的に出版流通を硬直化させ、市場の支持を失ってゆく歴史が語られる。一方、書店と図書館の関係においてTRCに批判的な論調が示されるが、その部分は賛成できない。2025/07/05

アキ

100
今まで利用して来た本屋を思い出しつつ、本屋という形態の時代による劇的な移り変わりを知る。書店の営業利益率が最高で1975年の3.5%、出版市場最盛期の1990年代後半の利益率はほぼ0であったのに驚く。日本では出版社ー取次ー小売書店の本の流れだが、再販制という本の価格を抑える制度と書店側の本の値上げがないとやっていけない現実に出口は見えない。2024年11月リアル書店は7813店で、この10年で4000店近く減少した。リアル書店が半分、ネットが半分と言われるが、これからもリアル書店で買いたいと思う。2025/08/11

ヒデキ

58
学校を出た後で最初の就職口が、書店でした。 遥か40年近く前です。本屋が、ビデオレンタルや文具の扱いを始めたころでした。その前に雑誌やコミックに力を入れていたので利益を少しでも稼ぎたいということを説明して貰っていました。 この本で私が、読み飛ばしたかもしれませんが、 書店の支払い条件があまり語られていない気がしました。 資金繰りをしていく上でここに触れてないのかな? と思ってしまいました。2025/05/21

えすてい

34
自宅徒歩圏内の書店は全て閉店した。思えばどの店も「おいしい兼業」などなかったのだろう。一方で都心部のメガ書店も著者が郊外型書店第一号として紹介した三洋堂書店も閉店が相次いでる。前者はその地域では書店が長続きしないジンクス/呪いがあるのではと、後者は名物店を閉じ本店ですら自社売場とレンタルを縮小し駿河屋をテナントに入れた。やはり何も「おいしいもの」がないのだろうか。再販制度等硬直化した流通方法にメスを入れられずや書店側が何をしても各界の思惑がズれ潰し合いに行き着く、業界の自滅を黙って待つしかないのだろうか。2025/07/23

よっち

34
一体いつからどのようにして本屋は消えていったのか?出版流通の基本構造を整理した上で、戦後の書店が歩んだ闘争の歴史をテーマごとにたどる1冊。日本の新刊書店のビジネスモデルがどういったものなのか、書店の注文・取引方法のあれこれ、運賃負担・正味・新規参入者との戦い、本の定価販売を巡る公正取引委員会との攻防、外商や兼業といった多様化、スタンドと鉄道会社系書店、コンビニエンス・ストアといった諸形態、図書館とTRC、ネット書店の台頭といった概観を紹介していて、これまでに何があったのかよくまとめられていると思いました。2025/05/26

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