新潮新書<br> 日本文化は絶滅するのか(新潮新書)

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新潮新書
日本文化は絶滅するのか(新潮新書)

  • 著者名:大嶋仁【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 新潮社(2025/05発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106110870

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内容説明

歴史より神話、自然に親しむ汎神論的な世界観、土着と外来のハイブリッド、「中空」と「ゆらぎ」の構造……この国の始まりから続く、日本人特有のものの考え方や振る舞いなど「目に見えない精神」が、グローバリズムという現代世界の潮流に呑み込まれようとしている。和辻哲郎、西田幾多郎、レヴィ=ストロース、鈴木大拙など先人の思想をひもとき、日本文化の起源と構造、変容と危地を浮き彫りにする。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tamami

62
「日本文化は絶滅するのか」という刺激的な題名に惹かれて手にする。今ここに、長い年月をかけて考えてきた「日本文化」について、おおよそのところを語ろう、という著者は、日本の歴史、文化の本質を深く理解し、初学者にも解り易く、言葉の一つ一つが心の奥深く届く。西田幾多郎の絶対矛盾的自己同一を「どうあっても私は私であり、それなのに私が私でないとすれば、しっくり来ません。それでも私は私なので、そういう私を生きていこうと思います」と大和言葉で語り、日本文化の神髄を、宮本常一『忘れられた日本人』に見る本書に感銘を深くする。2025/05/17

oooともろー

8
近代化により失われてきた日本文化、というスタンス。とは言っても天皇制に対する考え方から分かるように右寄りではない。行き過ぎた合理的・科学的思考への警鐘。2025/08/22

わ!

8
読物(特に思想史)としては、とても面白い本でした。ただ著者が何をもって「日本文化」としようとしているのかや、何をもって「絶滅」と取られようとしているのかは、少し分かりにくかったです。主題としての「文化」と言うものが、かなり概念的であって、例えば「宗教学者が10人よれば、10通りの「宗教の定義」が生じる」と言われるように、「日本文化」も人によって、時代によって様々に変容するのでは…と思ってしまいました。とはいえ著者の日本愛(日本文化愛?)がヒシヒシと感じられましたので、読んでいて楽しかったです。2025/06/25

良さん

6
【読後感】日本文化を「対立する二項を並立に持っていく構造」ととらえ、その存続を叫ぶ。文化の消滅にあまり危機感は抱かないが、現代社会のアメリカ普遍主義や資本主義の行き詰まりを見ていると、自分事として受け止めなければと思う。 【心に残った言葉】まずは、「日本文化」というものをしっかり捉えなおすことです。…次に必要なのは教育改革です。(195頁)2025/08/03

インテリ金ちゃん

1
「日本文化」について考える良いきっかけになった。何気なく聞いている「普遍主義」「グローバル化」「無人化」「AI」がとても気になった。2025/07/08

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