書くことのメディア史――AIは人間の言語能力に何をもたらすのか

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書くことのメディア史――AIは人間の言語能力に何をもたらすのか

  • ISBN:9784750518671

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内容説明

ChatGPT, DeepL, Grammarly, Copilot, DALL-E2, Midjourney…
 ──生成AIがもたらすのは、書くことの終焉か、新たな始まりか。


古代ギリシアのアルファベットの誕生から、現在のAI技術の最先端まで。
言語学のエキスパートが、文字と人類をめぐる壮大な歴史を俯瞰しながら、「書くこと」の現在、そして未来を明らかにする!

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〈文字を書くことで、人間は自分が本当は何を考えているのかを知ることができていたのだとしたら?〉

【Contents】
 ◇チンパンジーの手話は「言語」なのか
 ◆ギリシアの哲学は表音文字から生まれた
 ◇AIが作ったアートや小説の「著作者」は誰なのか
 ◆AIはどうやって「嘘をつく」のか
 ◇AI文章生成は、書くことを仕事とする人々の職を奪うのか
 ◆AIは人間の役割を「置き換える」のか、「拡張する」のか and more…

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【目次】
 序章 人間の書き手、AI言語ソーセージ製造機と出会う

第Ⅰ部 書く練習
 第1章 読み書きの力を求めて
 第2章 人間が書く、そして書き直す理由
 第3章 英作文とその余波

第Ⅱ部 もし機械に書くことができるならば
 第4章 言語マシンの夢
 第5章 自然言語処理というソーセージ製造機
 第6章 機械翻訳、再び浮上

第Ⅲ部 コンピューターが書く時代
 第7章 機械が著者になる
 第8章 AI、書く仕事に乗り出す
 第9章 AIの創造性

第Ⅳ部 コンピューターと連携する時代
 第10章 ジーヴズとしてのAI
 第11章 人間とAIの共生
 第12章 私たちは常にAIを歓迎するか

 終章 人間が著者であることが重要な理由

 謝辞
 訳者あとがき
 原注
 参考文献
 主要キーワード
 図版出典

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タイコウチ

12
「ことば」を書くことの人類史を振り返りつつ、生成AIと共に生きる私たちの「作文」がどうなるのかを、多面的に検証している。原著が2023年刊なので、現状はさらに進んでいるわけだが、著者の懸念は「編集や文章生成をAIに任せるようになってしまったら、自己理解や人間同士の有意義なつながりを求める執筆活動のために、私たちはいかに能力と動機を維持していけるものなのか」という点に尽きる。著者はAIを「名執事ジーヴズ」に例え、「ご主人様」である私たちは、その助言を受け入れるべきかどうかわかるだろうかと問う。現状は厳しい。2025/06/30

Go Extreme

1
AIと人間の言語能力変容 AIの嘘 ハルシネーション データバイアス問題 ゴミ入力ゴミ出力原則 文字文化黎明期 陶片追放 読み書き能力 脳神経再利用 アメリカ英作文教育普及 小論文自動採点の歴史 言語マシンの夢と現実 深層学習 機械翻訳 暗号解読からの発想 機械翻訳とポストエディット 実務翻訳 ローカリゼーション 機械が著者となる時代 AI執筆と盗用検出困難 人間参加型AI AI創造性 効果的な驚き AIによる芸術模倣 再現 手書き対キーボード入力 AIツール依存と能力低下懸念 書くこと 内省と伝達手段2025/04/27

TK

0
人間にとって書く意味とは。AIによる文章作成で、人間が書く必要性はなくなるのか(結果、雇用は奪われるのか)。AI時代に書くことをめぐる問いに答えることが目的であり、真剣に考え、他者に思いを伝えるためには、自分で書かなければならない(AIの力を借りるにしても)というのがひとまず議論の落ち着きどころだろう。ただ、そのような欲求がある人は実はあまりいないのではないか、という疑念は消し去ることはできないのだが。スペルチェック、予測入力などを含めれば、書くことはすでに機械との共同作業になっているという指摘は面白い。2025/06/17

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