内容説明
過疎化が進んだ町で小学校時代を過ごした大地は、二十年以上前の卒業以来初めて東京で同級生二人と再会する。虫取りやスイカ割りなどのノスタルジックな思い出話は、自然と五年生の時に起こった事故の話に移っていく。リーダー格の少年・翔貴が沼に落ちて昏睡状態となり、目覚めぬまま最近亡くなった水難事故の真相とは? 第一回創元ミステリ短編賞受賞作「嘘つきたちへ」など、全五編の“嘘つきたちの競演”。注目新人のデビュー短編集。※本電子書籍は、『嘘つきたちへ』(ミステリ・フロンティア 2025年5月初版発行)を電子書籍化したものです。/【目次】このラジオは終わらせない/ミステリ好きな男/赤い糸を暴く/保健室のホームズ/嘘つきたちへ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
218
王様のブランチBOOKコーナーで紹介されたので、読みました。創元ミステリ短編賞受賞作品を含む短編集にてデビュー作です。オススメは、「赤い糸を暴く」&「保健室のホームズ」です。 https://www.tsogen.co.jp/np/isbn/97844880202792025/10/11
パトラッシュ
193
オー・ヘンリーがミステリを書いたのかと思わせる短編集。ラジオ番組で紹介されるメール、豪雨で屋敷に閉じ込められた男、運命の赤い糸が見える女、保健室登校の少年探偵、小学生時代に事故に遭った友人の死などにまつわる出来事を関係者が話す。語り口に引き込まれて聞いていくうちに妙な引っ掛かりを覚え、ラストに至って全てがひっくり返されて愕然とさせられる。こしらえすぎと思える部分もあるが、意表を突く鮮やかな意外性は短編を読む面白さの見本的に決まる。サキ風のブラックユーモアが漂う作品などは、奇妙な味の小説としても出来がいい。2025/11/06
タックン
121
辻堂ゆめさんお勧めミステリー② 第一回創元ミステリー短編賞受賞作。嘘つきばかりの短編集だからイヤミス。 表題作の(嘘つきたちへ)が印象深い。20年後に会っても本人か違うかわかるよなって思ってたらまさか・・・!!美和って名前の男性が近所に居たからわかったのにな。最後はゾッとした怖い。 (保健室のホーム)題名からして教室に行けない転校生の推理物・救済のの語りと思ってたらまさかの話だった。始めから何で湊斗だけが昼休みに保健室で給食?って思ったから納得。湊斗の辛い思いがつまった嘘だった。 2026/01/23
ma-bo
99
第1回創元ミステリ短編賞を受賞。その受賞作「嘘つきたちへ」を含む5編の短編集。表題作以外も全て”嘘"がキーワード。読み進めるうちに感じる違和感。騙されたというより思わずゾッとするような感覚の全5編だった。2025/11/06
オーウェン
73
表題作もそうだが、嘘をつく者たちによる5つの短編集。 「ミステリ好きな男」山小屋に避難のため集待った人間たち。 全く関係ない瑛太はこれはミステリの定番であり、何かに気付き独自の推理を始める。 単なる探偵役ではないのがミソである。 「保健室のホームズ」学校になれるため保健室で授業をするホームズと、ワトソンになりうる付き添うための生徒。 所詮は小学生の解決だが、それを支えるのもまた小学生という仕掛け。 表題作は同窓会に秘められた嘘。 1度きりの再開なので、嘘はあって当然という考え。 ラストにゾワッとさせる。2025/07/21




