創元推理文庫<br> ぼくらはアン

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創元推理文庫
ぼくらはアン

  • 著者名:伊兼源太郎【著】
  • 価格 ¥1,078(本体¥980)
  • 東京創元社(2025/05発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488461218

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内容説明

弁護士事務所で働く青年・諒佑のもとに、幼馴染みである誠の捜索依頼がもたらされた。少年時代の出来事をきっかけに毎年必ず集まると約束していた日──クリスマスを目前に、誠はなぜ失踪したのか。諒佑は誠たちと出会った18年前の夏を回想する。無戸籍の諒佑と双子の妹の美子、ヤクザの家に生まれた誠、不法滞在の両親と暮らす姉弟マヨンチットとククリン。学校には行けずとも、楽しく豊かだった5人の生活は、殺人事件を機に一変する。誠の行方を追う諒佑は、奇しくもその事件の真相に迫ろうとしていた。警察小説の旗手、新境地たる傑作長編。/解説=若林踏

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Y.yamabuki

15
彼等の子供時代と大人になってからで、作品の雰囲気が変わってくる。けれど思いは繋がっている。不遇な環境の中、大人の力を借りながら強く明るく生きていく。そこで育まれた絆は何よりも強い。例え学校に通えなくても、自然に囲まれ、工夫する暮らしも悪くないと思わせてくれる。ところが、そこには秘密が隠されている、大人達にも。そこからはアクションシーンへと怒涛の展開となる。けれど彼等の絆は壊れない。この流れだけで、十分面白いのに、大人達の過去にはモヤモヤ。後半部分は少し作り過ぎの感が。それでも良い作品だと思う。2025/07/11

都忘れ

6
DVから逃れるために戸籍を取れなかった双子の諒佑と美子は、不法滞在の姉弟と学校に行けないやくざの息子と出会う。学校に行けない彼らが過ごす豊かな子供時代の描写が切なくも温かい。山で出会ったじいちゃんの教えを吸収して、たくましく生き抜こうとする彼らに立ちはだかる大きな壁。そして理不尽な現実。「あるけど、ない。ないけど、ある」タイトルの「アン」の意味を幾度も反芻しながらの読み応え充分の一冊だった。2025/07/12

バナナカプチーノ

3
これは素晴らしい一冊でした!無戸籍児、ヤクザの息子、不法滞在者という枠組みから外れた子ども達のハードな環境ながらも懸命に生きていく姿を見守りつつ、読み応えのある骨太なミステリー要素もあり大満足。伊兼さん、これまで知りませんでした。嬉しい作家さんとの出会い。とってもおすすめの作品です。2025/07/07

A

2
無戸籍の諒佑と美子、不法滞在の子供マヨンチットとククリン、ヤクザの息子誠、母上、じいちゃん、シロ(+犬養)の苦しくも楽しい暮らしから、戦争の名残をめぐってどんどんハードボイルドな展開へ。 ちょっと長いのと、諒佑たちのアツい関係はともかくセリフが結構クサい。2025/06/22

本野胡桃

0
出生届が出されず無戸籍で生きてきた諒佑と美子。やくざの家に生まれ社会から爪弾きにされてきた誠。不法滞在のマヨンチットとクリリン。戦争が残した爪痕。なんか重いものがいっぱい詰まった話だった。BOØWYはいつの時代でも最高。2025/07/14

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