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内容説明
第62回講談社児童文学新人賞佳作『カトリと眠れる石の街』のシリーズ第3作!
★主な内容
舞台は19世紀後半のスコットランドの都市、エディンバラ。
カトリとリズは半年ばかり疎遠になっていた。
たまたま博物館の資料室で見つけた天体図に興味を持ったカトリ。博物館の館長ハミルトンが、天体図について調べて記事を書けば、雑誌に載せてくれると言う。記事を書くため、天体図について調べ、現地調査のためマッセルバラに行くことに。
同時期、ひさしぶりに会ったリズから、過去に自分たちがまきこまれた事件と怪異についていっしょに調べてほしいと誘いを受ける。奇しくも、カギとなるのがマッセルバラの地であった。
ふたりはマッセルバラに向かい、人々を訪ね歩くが、とある人物について話を聞こうとすると住民の様子はおかしくなり……。
天体図は何のためのものなのか? 手記にあるふしぎな赤ん坊「イードリン」とは? リズがカトリを誘った本当の目的は?
すべての怪異の謎が明らかになる第3巻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がらくたどん
53
19世紀末のイギリス・エディンバラを舞台に階級が異なる二人の少女の成長というリアルと古い街に眠る異界の鳴動というファンタジーが交わる高学年向けの物語の第3弾。街の腕白少女だった金物屋の養女カトリは学問の道に進む覚悟を決め、裕福な法律家の娘リズは魔法と闇の世界に身を置きたい衝動が押さえきれない。同じ不思議を共有しても現実を手放さない強さと現実から飛び出せる強さ。表紙の背中合わせなのに背中で感じるお互いの気配の掛け替えのなさが分かっている少女達が愛おしくなるエディンバラ完結編。別れを遠い再会への序章と信じて♪2025/05/26
Nyah
33
カトリ3巻。19世紀後半スコットランドの都市、エディンバラ。カトリとリズは半年程疎遠になっていた。ある日、カトリは職場の博物館資料室で天才が5歳で描き上げたという天体図を発見。館長ハミルトンが、それについて調査レポートを書けば、博物館広報誌に載せてくれると言う。カトリは現地調査のためマッセルバラに行くことに。更にリズが過去に自分たちが巻き込まれた事件と怪異を一緒に調査したいとマッセルバラに同行を頼んでくる。二人はマッセルバラに向かい、調査始めると‥。👁️やら🌃で黒幕と、カトリとリズの別離と未来。楽しい。2025/08/03
竜王五代の人
10
きれいに納めた完結編。前2巻は何かしら危害に遭う人が出て事件に否応なしに巻き込まれたが、今回はカトリとリズ、二人自身の意思で事件の根元に向かい合うことになる、その意思がみどころ。「夜の底」への旅の幻想的な雰囲気もよい。2025/06/08
296OBA
5
おもしろかったー。おどろいたー。 カトリのシリーズ3冊目。 児童書なので、読みやすい分量なのに、ものすごく濃い内容で読み応えあります。 幻想的で少し怖いエディンバラと異空間で、謎を追う2人の少女の物語。カトリとリズの選ぶ道。 え、終わっちゃうの。ショック! カトリの本に出会えてよかったです。 またいつか、カトリとリズの続きと、ダナンがどうなるのか読みたいです。2025/08/02
fumin
3
エディンバラ編完結の文字を見ていてもたってもいられず購入。いやあめちゃめちゃめちゃめちゃおもしろかった……!!そして今までの2作品、あくまでカトリが主人公と思ってきたけれど、間違いなくリズのための物語でもあったのだなと思わせられた。でもまた別の道はなかったのかなあ、とも考えてしまう。今のままだとカトリは前を進んで自分で自分の道を切り拓いているのに対し、リズは色々与えられているにもかかわらず甘ったれているようにも見えるから、バックボーンがもっと語られるといいな。あと2人の話し言葉紛らわしいのわざとだろうか。2025/05/02