内容説明
日本を代表するSF作家のひとりであり、歴史小説でも人気作を手掛ける著者、2年ぶりの短編集。雨が夜にしか降らなくなった都市を描いた表題作ほか、書下ろし「天窓」「南洋の河太郎」2編など、上田早夕里の真骨頂を味わえる全10編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
星群
71
SF系の短編が10編収められた短編集。やっぱり、イチオシは『化石屋の少女と夜の影』ですね。その世界から、まるで〝ハウルの動く城〟のようなファンタジーが溢れてきて、好みでした。この世界観で、長編か連作集出してくれないかなぁ。あと、『封じられた明日』も良かったな。上田さん、ファーストコンタクトがイマイチだっけと、他の作品も読んでみたくなりました。2025/09/18
サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥
68
(2025-90)【図書館本-68】10遍の短編集。どれも短い話であるが面白い。SFだけでなく、表題作の「成層圏の墓標」や「ゾンビはなぜ笑う」のようにホラーテイストの話もある。また「ヒトに潜むもの」のように異形の生物を描くことに関しては初期の名作「魚舟・獣舟」を始めとしてほんとに上手い作家さんだと思う。短編でももちろん面白いけど、いくつかの作品はこれをベースにした長編を読んでみたい。★★★★2025/06/27
えんちゃん
55
読友さんのレビューに惹かれ。上田さん初読み。化石屋・イヤホン型脳波測定器・魔封じの才・雨坊・妖狐・星を呑む龍・宇宙の天窓・火星の祖母・ゾンビ・パラオの河童。全10作品。近未来であり、過去であり、異形であり、宇宙であり。あらゆる想像を超えた不思議な世界の物語なのに、なんでだろう、切なくて懐かしくて泣きたくなる。SFの世界観に漂う人間模様がとてもエモい。たとえ死んだとしても想いは残る…『天窓』がよかった。2025/07/10
rosetta
36
★★★★☆大好きな上田さんの新作は十の短編集。百頁ほどの書き下ろし「南洋の河太郎」の他はほとんどアンソロジーに発表された三十頁足らずの短編。どれも上田さんらしい端正なロマンチシズムとリリシズムに満ちた美しい世界。それぞれが長編になって欲しいくらいの世界観で出来上がった、読み終わるのが勿体ない1冊。ただ魚船シリーズの新作もぜひとも早くお願いします!2025/07/07
ぽてち
34
様々なタイプの10作品を収めた短篇集。基本的にはSFだが、バリバリのジャンル小説ではなくて、肩肘張らずに読めるタイプの作品だ。初出は6篇がアンソロジーシリーズ「異形コレクション」、中国の「春節SF祭り(科幻春晩)」とアンソロジー『地球へのSF』から1篇ずつ、そして2篇が書き下ろしだ。アンソロジーに収録された作品が多いので、作者の熱心なファンだと既読が多いかもしれない。どれも愉しく読めたが、「封じられた明日」、「車夫と三匹の妖狐」、「ヒトに潜むもの」がもろにツボだった。2025/08/03
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