内容説明
新進気鋭の文筆家による、言葉にまつわるエッセイ集。セネガル人の父を持つ「ハーフ」ゆえに日本語に執着してしまうという著者。“それでも、私は日本語が好きだった。椎名林檎の歌が好きで、谷川俊太郎の「信じる」が好きで、男の人がふと漏らす「あら」の響きが好きだった。日本語は美しいと、感じることができる自分が好きだった”――残酷でやさしくて美しい言葉との邂逅を独自の視点ですくい上げ、唯一無二の世界を紡ぎ出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
メタボン
25
☆☆☆☆ 著者は父がセネガル出身のハーフ。小さい頃から抱えて来た「ハーフである葛藤」に関する題材が多いエッセイ集。独特の視点が「読ませる」エッセイになっている。「黒人好きならエロい歌うたえばいい」にグッときたし、不思議な魅力を感じた。2025/09/24
阿部義彦
18
山田詠美さん経由で知り、前著『アワヨンベは大丈夫』でファンになった、ハーフモデルにして、文筆家の伊藤亜和さんの新刊。光文社新書なのですがハードカバーで鶯色の和な感じの装丁、センス良すぎです。さてこの本でこそ、彼女の日本語での修辞法、表現力に正しく瞠目する事になりました。元々肌の色等がコンプレックスで引っ込み思案で声も小さいくて、仲間はずれにされていましたが、英語は苦手でも日本語は達者で、ショック療法でガールズバーで働いてた日々。『ただ、「綺麗だね」と言って貰える様に、私は言葉を誰かと一緒に使いたい。』2025/04/26
たっきー
12
日本人と黒人の親をもつ著者。演劇のオーディションに参加したときに「普通の人」の役であって、出自にエピソードがある役ではないという理由で選ばれなかったという話が印象的。見た目で日本人ではないという判断をされると、その時点で「普通ではない」と思われる社会。いくつか出てきた祖母のエピソードで嫌な人だなと思ってしまったが、そうすることで祖母が自身のことを守ってきたのではと著者が考えているところは優しいなと思った(そばにいたら私ならそんな風に思いやれない気が)。2026/01/15
fabi@第一芸人文芸部
10
文筆家・伊藤亜和さんの3冊目のエッセイ集。面白いねえ〜。じっとり、優しく、でも確実に刺しにくる感じがたまらない。自己肯定感は低いけど、今の自分のことは嫌いじゃないという絶妙な温度感が文章から伝わってくる。苦い思い出、どうしようもできなかったこと、笑えるエピソード、家族との安らぎなどが、今の伊藤さんと邂逅することで美しい和音となっている。僕も静かなタイプのハーフだけど、別のものを求められることが多かったので共感してしまう部分が大いにあった。2026/01/01
蝶子
8
亜和さんのエッセイ三冊目。すっかりファンになっちゃった。「黒人好きな男」の罪深さ、でも「気にしない」と言われるとそれはそれでもやもやしてしまう、などなど、本人じゃないとわからなさそうな悩みをわかりやすい言葉で説明してくれるのでとても読みやすく、父親も母親も日本人の私でもなんとなく共感してしまう不思議。。特に他人に「気にしてないよ」と言われるとこっちの悩みがなかったことになってしまい腹が立つことはある。IQが80台だったというエピソードは、IQはあてにならないなと思った。2025/05/07
-
- 洋書電子書籍
- Studies on Chinese …
-
- 和書
- 対話で進める争点整理




