内容説明
吉田茂、佐藤栄作、石破茂、昭和天皇、谷崎潤一郎、三島由紀夫……大小さまざまな事件を、当時の時刻表を切り口に読み直す。そこから見えてくる日本近現代史の別の姿。朝日新聞土曜刷「Be」の好評連載新書化、待望の第3弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
75
先週、大学の同級会が奥飛騨温泉郷であり、旅のお供に読みかけの本書を携えて出かけた。往路は新宿から特急あずさ13号で、松本からはバスで安房トンネルを抜けて山越え。しかし運悪く翌日まで終日雨。散策もままならず温泉と酒浸り。帰路は富山在住の友人の帰り車で送ってもらい、何故か縁のなかった富山の街を一人訪ねた。新幹線が通り新装なった富山駅。駅舎内で路面電車と立体交差。洒落たトラムに乗って岩瀬浜へ。北前船の廻船問屋が連ねる静かな街並みを巡った。本書(p.170)によると、ここは1975年9月24日、国鉄全線完乗を⇒2025/06/20
tanabe2282
2
鉄道に関して政治家や文化人が登場し、昔の交通手段は鉄道が主であることが感じられた。2025/05/29
みんな本や雑誌が大好き!?
1
新聞連載のコラムだったようで、新書本だと3頁ぐらいで「一話完結」です。毛沢東が専用列車に乗って国内や海外に出かけるときは、テロ対策もあってか警備体制強化のためにダイヤは非公表だし「通過するコースの全線にわたって他の列車は運行がすべて禁止され、全土を通じて交通の混乱がたびたび発生したために、正常な時刻表に復するまでまる一週間もかかった」と毛沢東の個人医師だった李志綏氏の『毛沢東の私生活』(文春文庫)の言葉を引用しつつ、指摘しています。 そんな政治家と鉄道などをはじめとする面白いウンチク満載の一冊でした。 2025/06/04
Go Extreme
1
歴史のダイヤグラム 鉄道のタイムトラベル 石橋湛山の短期政権 時刻表からの事件読み解き 国際的な役割を担う鉄道 植民地日本の様式追求 選挙広場と化した駅 密航者と列車の旅路 北緯50度線越えの亡命 皇居前の土下座の光景 戦争責任の独特な捉え方 強行スケジュールの代償 天皇奉迎の熱狂 関東大震災と鉄道利用 終着駅のイメージ崩壊 国際標準軌の採用 安価な労働力と鉄道工事 焦土と化した沿線風景 作家が旅した線路 「テレビカー」での相撲中継 子供にとっての謎の線路 ライトレールの魅力 外国人観光客の鉄道利用2025/05/21
onepei
1
濃淡あれども話題は尽きず2025/05/04