内容説明
芥川賞受賞作&30万部のベストセラー
世界各地で翻訳続々!
最高に不穏な仕事×食べもの×恋愛小説!
解説:一穂ミチ
「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」
真面目で損する押尾は、か弱くて守られる存在の同僚・芦川が苦手。食に全く興味を持てない二谷は、芦川が職場で振る舞う手作りお菓子を無理やり頬張る。押尾は二谷に、芦川へ「いじわる」しようと持ちかけるが……。どこにでもある職場の微妙な人間関係を、「食べること」を通してえぐり出す芥川賞受賞作!
共感が止まらない!
「わかりすぎてえぐい」職場ホラーNo. 1
サイコホラー小説? ミステリー小説? それとも恋愛小説? 不思議な感覚で読めた小説です。(文教堂横須賀MORE’S店/矢部直利)
喉の奥に詰め込んだ言葉や感情を吐き出したくなるような気持になった。(くまざわ書店サンシャインシティアルパ店/河口茜)
表紙・タイトルのほっこり感と内容とのギャップを、ぜひもっともっと多くの方に感じてもらいたいです。(明屋書店喜田村店/高橋杏奈)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
クプクプ
72
高瀬準子さんの本は初めて読みました。私も事務職で働いているので、職場の人間関係の力関係は、よく理解できました。芦川さんという、仕事は休みがちだけど、趣味の料理で補って、その料理の方が、職場仲間からしてみたら、余計なお世話という内容でした。二谷という男性も、モテるような、面倒くさがりの性格も、描けていました。当然、料理の描写は、文句なく鮮明に描かれていて、読んで味覚が刺激されました。芥川賞も納得の一冊で、高瀬準子さんの他の作品も、ぜひ読みたくなりました。2025/06/08
FUKUSUKE
65
【サイン本】母が施設に入ってから、父の食事量が減った。だが、一緒に店に食べにいけば父はがっつり食べる。それほど独りの食事は味気がない。逆に「単なる栄養補給」としか考えられない人や、大勢で食べる食事や、身近な特定の誰かが作った食事を苦手と感じる人間からするとどうだろう。これは、そういう特殊な人の視点から食を通じて人間関係の複雑さを描いた作品だ。そんな視点を持つ主人公からすると、会食などで「おいしいごはんが食べられますように」というのは切実な願いなのだろう。張り付いた笑顔と本音のギャップは正にホラーだった。2025/04/28
はっせー
64
不穏な雰囲気があり、要所要所で出てくる食べ物がまぁ美味しそうに感じない😂久しぶりにこの感覚を味わえた!早退や病気で欠勤しがちだけど愛嬌がある女性の芦川さん。芦川さんの穴を埋めるために頑張る芦川さんの後輩である女性の押尾さん。そして2人の同僚の男性の二谷さん。この3人を主な登場人物。おそらく、本書の登場人物全員がどこかしらん?と思うような言動をする。だから読んでいてこの人や苦手やこの人が嫌いと言う感情になるかもしれない。だが、その反面どの登場人物にも自分と似ている部分があるのではないかという感覚にもなる。2025/08/13
だーい
57
読み始める前と読み終わった後のタイトルのギャップが凄まじい。ここまで食欲が失せる小説は出会ったことがない。これは同調圧力の話かな。おいしいを共有するのが苦手な二谷に対して、いつか二谷らしく食事ができるようにという願いがタイトルに込められていると思ったのだけれど、多分無理なんだろうなと思う。恐ろしく残酷なタイトル…。芦川さん、普通に嫌い笑天然ぶって絶対中身は真っ黒だと思う。押尾は意外と好き。でも関わりたくはないかも。藤さん、気持ち悪い。原田さん、職場にいるいる!と思いながら読んだ。この小説、感想が難しい。2025/07/08
ゆいきち
50
表紙とタイトルだけ見ると「丁寧な暮らし系かな?」なんて思って読んだらびっくり。その真逆だった。どこにでもありそうな職場の人間関係。狭いからドロドロもするよね…って感じで。同僚に芦川さんみたいなのいたら少なくともやる気は無くすかな。押尾さんみたいないじめはしないだろうけど。丁寧な暮らしを革靴で踏みつけながら歩きそうな二谷さん、えげつなかったな。最後までこの人の本心が分からなかった。大きな事件も起こらず人も死なないのにこの得体の知れない不穏さでぐいぐい読めてしまう。文章力えぐすぎ。しばらく胃もたれしそうです。2025/06/29
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