双葉文庫<br> 渚の螢火

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双葉文庫
渚の螢火

  • 著者名:坂上泉【著】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 双葉社(2025/04発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784575528381

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内容説明

1972年春。本土復帰を控えた沖縄では、それまで使用されていたドル札を円に交換する必要があるため、島中の現金を回収していた。そんな最中、現金輸送車が襲われ100万ドル(当時のレートで3億円以上)が奪われてしまう。高度な外交問題に発展する恐れがあるため、琉球政府および琉球警察上層部は日米両政府に秘匿したまま、復帰当日である5月15日までに事件を解決するよう指示をする。任務をうけた真栄田太一警部補は、様々な葛藤を抱えながら事件解決に挑むが……昭和史ミステリーの新鋭が描くノンストップサスペンス。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ケンイチミズバ

63
日本円と琉球銀行が沖縄全土から回収する540億ドルとの交換が行われる中、100万ドル強奪事件が起きた。犯人らを「特命」を受けた少数の刑事たちが追う。タイムリミットは本土復帰の日まで。私は沖縄のことを何も知らなかった。と作品を読んで覚った。ひき逃げも婦女暴行も米兵が基地に逃げ込めば何もできない時代。報道で怒りを覚えたこともある。時代が進んでも、地位協定の壁。刑事事件もアメリカが介入すれば沖縄の警察は手出し無用。自治権があったとは言えない中で、もがき、あがく警察官たちの姿に虐げられてきた沖縄の歴史を振り返る。2025/09/24

えみ

39
沖縄の本土復帰を控えた1972年。琉球警察署に勤務する真栄田太一は外交問題に発展しかねない重要な事件解決任務を任されていた。これを失敗すれば全ての信頼を失う。追い詰められた彼の目の前に突きつけられる沖縄の「深い傷」、収集される事件の片鱗、時代背景を語らずとも浮かび上がる人々の感情…全てにおいて苦悩が滲む。現金輸送車襲撃事件と過去に起きた痛ましい殺人事件、2つはどこでどのように繋がっているか。沖縄を舞台にした警察小説。この小説が訴える歴史の残酷さ、運命の非道さ、そして人の無念が炎上する憎悪。その葛藤を知る。2025/10/18

二人娘の父

3
WOWOWにて放送中ドラマの原作。舞台は映画「宝島」とおおいに被る、というかほぼ同じ。ただ本作(およびドラマ)の方がより現実感を醸しているように思う。実際に本土復帰時、巨額の円とドルの交換という、凄まじい事態があっただけに、そこには表沙汰にならなかった様々な事件や事故もあったであろう。そうしたリアリティを背景に、沖縄本島と八重山との関係や、収容所での日本兵からの暴行など、踏み込んだ問題にも触れられる。ドラマと並行して読んだのでイメージはかなり引っ張られてしまったが、キャストも沖縄の方が多く好感を持った。2025/11/23

マサオ-

3
沖縄の歴史が解り始めはそれで読み進めていったが、最後の章に行く程にぐんぐん読むスピードが増し一級品のミステリーになっていた。日本で唯一の陸戦が有った事実、今もアメリカに占領されているような現実、沖縄は、いや日本は、アメリカとの戦争に負けたのだと実感としてわかる。そんな現実を感じさせながらのミステリーたいへん面白かったです。2025/05/13

かみーゆ

2
WOWOWのドラマを観ていたら良くできていたので原作を読みたくなりまして。ドラマより先に読み終わりました。沖縄返還、いや復帰直前の空気感みたいなのが感じられて良かったな。川平の「俺を裁くのは誰なんだ?」という叫びはいろいろ考えさせられますね。テーマは重いんだけど文章が重くないのでリーダビリティ高かったです。しかしドラマ、高橋一生もだけど青木崇高がピッタリすぎですね。青木さんは同じWOWOWのドラマ「フェンス」でも沖縄の警官演じてましたけど、本当沖縄の人にしか見えん。本場の人から見たら違うのかもだけどさ。2025/11/19

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