内容説明
1972年春。本土復帰を控えた沖縄では、それまで使用されていたドル札を円に交換する必要があるため、島中の現金を回収していた。そんな最中、現金輸送車が襲われ100万ドル(当時のレートで3億円以上)が奪われてしまう。高度な外交問題に発展する恐れがあるため、琉球政府および琉球警察上層部は日米両政府に秘匿したまま、復帰当日である5月15日までに事件を解決するよう指示をする。任務をうけた真栄田太一警部補は、様々な葛藤を抱えながら事件解決に挑むが……昭和史ミステリーの新鋭が描くノンストップサスペンス。
感想・レビュー
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マサオ-
3
沖縄の歴史が解り始めはそれで読み進めていったが、最後の章に行く程にぐんぐん読むスピードが増し一級品のミステリーになっていた。日本で唯一の陸戦が有った事実、今もアメリカに占領されているような現実、沖縄は、いや日本は、アメリカとの戦争に負けたのだと実感としてわかる。そんな現実を感じさせながらのミステリーたいへん面白かったです。2025/05/13
ササーキー
1
とても面白かった!文章のうまさを感じた。2025/05/15
のんぽれ堂
0
「アメリカに蹂躙された恨みをば今ぞはらさん沖縄の日に」2025/07/20