内容説明
なぜ「私」は、今のような「私」であるのだろうか? 他者との関係性からより広い社会的状況までに影響を受け、「私」という存在は複雑にかたちづくられている。社会学のさまざまな観点からその成り立ちについて考え、「私」と社会をめぐる風通しをよくする手がかりを示す。 【目次】第1章 数字でみる「私」/第2章 他者と「私」/第3章 現代社会における「私」/第4章 つくられる「私」/第5章 語られる「私」
目次
はじめに/第1章 数字でみる「私」/1 時代のなかの「私」/2 社会的状況による「私」の違い/今どきの「男らしさ」「女らしさ」/「大人になれば」どうなるか? /経済状況が生み出す「私」の格差/3 「私」のあり方と「社会」への向き合い方の関係/社会が求めてくる「私」/自己意識と「社会への態度」の関係/「私」について考えること/「社会」について考えること/第2章 他者と「私」/1 「役割」と自己──ジョージ・ハーバート・ミード/社会学的自己論のはじまり/自我の発達と役割取得/2 「相互行為」と自己──アーヴィング・ゴフマン/相互行為とフェイス・ワーク/イメージとしての自己/プレイヤーとしての自己/自己はささやかな調整によって成り立っている/3 発達課題としての「アイデンティティ」──エリク・H・エリクソン/青年期におけるアイデンティティの獲得/アイデンティティ論からの若者分析/第3章 現代社会における「私」/1 「心」への傾斜/制度から衝動へ/感情労働と「本当の自分」/「心理主義化」が意味すること/2 自己の多元化/「飽和」する自己/オンライン・コミュニケーションと自己/「ポストモダン」的自己論への批判/現代日本におけるアイデンティティ感覚の揺らぎ/現代日本における自己の多元化/3 後期近代と自己の再帰性/アンソニー・ギデンズ──後期近代と自己の再帰的プロジェクト/ウルリッヒ・ベック──再帰的近代における個人化と責任/ジグムント・バウマン──流動的近代における自己の不安定性と格差/アンソニー・エリオット──「新しい個人主義」とその感情的コスト/自己をめぐる経験的研究へ/第4章 つくられる「私」/1 「自己」を歴史的に捉える/「感情史」というアプローチ/ノルベルト・エリアス──『文明化の過程』と自己抑制/イーフー・トゥアン──「個人空間」と私的感覚の誕生/2 ミシェル・フーコー──言説・テクノロジー・主体化/「知」の軸──言説分析という方法/「権力」の軸──テクノロジーが生み出す「主体」/「自己」の軸──「自己の自己との関係」を通した主体化/3 現代における主体化のテクノロジー/フーコーの知的遺産の継承/ニコラス・ローズ──現代における「心」の統治/現代日本における主体化のテクノロジー──筆者の研究について/第5章 語られる「私」/1 「物語」としての自己/ケネス・ガーゲンの自己物語論/自己物語をめぐるパラドクス/自己物語研究の展開/2 自己はどこでどう語られるのか──制度とアイデンティティ・ワーク/自己語りと「制度」/ローカルな関心事とアイデンティティ・ワーク/3 自己と社会をめぐる循環へ/自己語りをめぐる循環/「自己啓発」をめぐる循環/あとがき/参考文献
感想・レビュー
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壱萬参仟縁
タカナとダイアローグ
kuukazoo
ぷほは
YT
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