内容説明
戦後の新憲法で「国政に関する権能を有しない」と規定されたにもかかわらず、天皇が今なお権力の主体であり続けているのは一体なぜか。儒学・国学・超国家主義・民主主義など従来の思想史に加えて、新たに「空間」と「時間」という補助線を取り入れ、これまで言説化されてこなかった日本固有の政治思想の本質を明らかにする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
辻井凌|つじー
1
「政治」思想といっても、結局は日本人が何を無意識に考えて生きてきているのかを知ることにつながるのが政治思想史だ。この本を起点に、自分の好きなジャンルを考えることは間違いなく可能である。サッカーでもアイドルでも、日本が関わればこの本が提示する切り口は役に立つ。 https://note.com/nega9clecle/n/n549a9caa2ecb2025/05/24
Teo
0
タイトルどおりの「教科書」だった。だからそう言う歴史を学ぶ書としては使える。一方で新規の知見はあまり見当たらない。特に帯の「天皇はなぜ今なお権力の主体と言えるのか」は、それを目的で買ったのでその点は期待外れ。2025/06/21