内容説明
ストゥントラエンはカンボジア北東部のメコン川流域に広がる辺境州です。首都プノンペンから遠く、ラオス南部と接し、州都(ストゥントラエン)の住民の半数はラオ人だと言われている特殊な地域です。実際、州都ストゥントラエン(ラオス語ではストゥントゥレン)はラオス南部では「シエンテーン」という古名で知られており、ラオス南部のシーパンドーン(4000の島)との行き来がいまだに盛んです。しかし、ラオスから見てもやはり「遠い」地域であることには変わりなく、ラオスからもカンボジアからもあまり注目を集めることはなかったのですが、近年、開発や観光の面からその特殊性が脚光を浴びるようになってきました。人類学的にも、民族・言語の混合が著しいこの地域の文化は研究対象として非常に興味深いものがあります。
本書は、気鋭の人類学者がそのストゥントラエンのメコン川沿いのラオ人集落に2年余にわたって住み込み、特にその対人関係のありかたを観察した結果をまとめた非常に興味深い研究報告です。
目次
第1章 ストゥントラエンのラオ――カンボジア北東部の村落世界
第2章 「ハック・カン」――親密な間柄を築く
第3章 「ハック・カン」の流動性
第4章 上座仏教の食施をめぐる競合
第5章 僧侶と村びとの親密な関係とその変容
第6章 姻族関係の緊張と変容
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