カンボジア中世史 カンボジア・シャム・ベトナム民族関係史 1594-1720年

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カンボジア中世史 カンボジア・シャム・ベトナム民族関係史 1594-1720年

  • ISBN:9784839603267

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内容説明

1995年フランスの極東学院から出版されたHistoire du Cambodge de la fin du XVIe siecle au debut de XVIIIe は、『カンボジア近世史』(キン・ソック著・石澤良昭訳 2019年刊)と共に、ポスト・アンコールのカンボジアとシャム・ベトナムとの関係を解き明かした書として、世界的な評価を得ており、東南アジアに関する研究書には必ず引用されている名著です。この書を、アンコールワットの研究家として名高い石澤良昭氏と佐藤恵子氏が10余年の歳月をかけて訳出しました。人名地名索引・年表・地図・王統図なども万全で、今後長く東南アジア研究の基本書として読まれるでしょう。

目次

まえがき
序 章
1. 使用した原典
(1) カンボジアの王朝年代記
1)ノロドム王時代以前の王朝年代記
―いわゆるアン・エン(Ang En)[AE]王朝年代記
―断片F1170および写本P57
―ノーン(Nan)の王朝年代記
2)ノロドム王の時代、もしくはその後に推敲された王朝年代記
―1869年版王朝年代記
―ノッパロァト殿下の王朝年代記
―王朝年代記P3
―王朝年代記P58
―王朝年代記ME
―王朝年代記P63およびVJ
―王朝年代記DV
3)王朝年代記の断片4編
―王朝年代記P64/3
―王朝年代記P53/9
(2) カンボジアの近世碑刻文
1) アンコール近世碑刻文(IMA)
2) その他の近世碑刻文
2. 最近のカンボジアの歴史研究
(1) チャン・ギアの著書
(2) マイケル・T・ヴィッカリーの学位論文
(3) デイヴィッド・P・チャンドラーの著書
3. 研究を進めるうえで直面した問題
(1)君主の名前と肩書
1)ノロドム王の事例
2)混乱の原因
3)14世紀半ば以降の君主の名前=肩書
(2)王子の名前=肩書
(3)王女の名前=肩書
(4)高官の名前=肩書
4. リァム1世以前の状況
(1) ボロムリァチァ4世(サッター)の即位名=肩書
1) クメール碑刻文の記載
2) ヨーロッパの原典の記載
(2) IMA3のボロムリァチァ王子の身分
第1章 リァム1世と息子および後継者
リァム1世(1594-1596)
1. 権力の座に就く前のリァム1世
(1) チュゥン・プレイの「プリァッ・ヴォン(brah vans)」リァム
(2) チュゥン・プレイの「プリァッ・ヴォン(brah vans)」リァムの子供たち
(3) 権力掌握以前のチュゥン・プレイの「プリァッ・ヴォン(brah vans)」リァムの行動
1) ボロムリァチァ4世(サッター)の都からの、次いでカンボジアからの逃亡
2) チュゥン・プレイの「プリァッ・ヴォン(brah vans)」リァムの態度
2. リァム1世の権力掌握
(1) リァム1世、王権力の座に就く
(2) 新国王の称号
3. シャム占領軍に対する攻撃
(1) 攻撃の展開
(2) 攻撃の時期
(3) カンボジアに残留したシャム駐屯部隊の正確な所在地
(4) リァム1世に兄弟はいたのか
4. シャム人が立ち去った後の王国の情勢
(1) 悲惨な状況下で悪戦苦闘した王国
(2) リァム1世の権限の拡大
5. チャンパーへの攻撃
(1) マレー人のラクスマナとチャンコナ
(2) チャンパー王国へのクメールの遠征
6. ポルトガル人とスペイン人の再来(1596年)
(1) カンボジア王朝年代記の記載
(2) その他の原典の記載
7. リァム1世の暗殺(1596年5月)
(1) リァム1世とヨーロッパ人との間にあった猜疑心
(2) スレイ・サントーの王宮急襲と王の暗殺
8. リァム1世暗殺の結果
リァム2世(チャウ・ポニェ・ヌー)(1596-1597)
1. リァム2世(チャウ・ポニェ・ヌー)の即位
(1) 王朝年代記F1170 およびP57の記載
(2) ヨーロッパの原典の記載
2. チャウ・ポニェ・ケオ王子の抵抗
3. 王朝年代記P57とF1170にみる反逆王ケオ・プリァッ・プロゥン
(1) 断片F1170によるケオ・プリァッ・プロゥン
(2) ケオ・プリァッ・プロゥンの攻撃の理由
(3) 各王朝年代記のケオ・プリァッ・プロゥンに関する情報
4. リァム2世(チャウ・ポニェ・ヌー)の殺害
(1) カンボジアの大無政府時代
(2) ボロムリァチァ5世(チャウ・ポニェ・タォン)のカンボジアへの帰還

ほか

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