内容説明
こげつかないフライパンや撥水スプレーなど,生活の身近で便利に使われてきた有機フッ素化合物(PFAS).何千年も分解されず発がん性が疑われ「永遠の化学物質」と呼ばれている.米軍基地や工場から流出し,沖縄,東京,大阪など全国の水が汚染している.
目次
はじめに……………ジョン・ミッチェル
第1章 PFAS,その起源と用途……………ジョン・ミッチェル
第2章 暴かれた秘密,そして廃絶へ……………ジョン・ミッチェル
第3章 PFASは地球を汚す……………ジョン・ミッチェル
第4章 日本におけるPFOA/PFOSの汚染……………小泉昭夫
第5章 沖縄におけるPFAS汚染……………島袋夏子
第6章 PFASがむしばむ健康――安全な水は得られるか……………ジョン・ミッチェル
第7章 日本は何を,どうなすべきか――PFASから身を守るために……………ジョン・ミッチェル,小泉昭夫,島袋夏子
PFAS問題を深掘りするための参考資料
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マイケル
12
深刻な健康被害につながる恐れのあるPFAS。危険性に気付いていたが、商売に都合が悪い情報として隠蔽してきた企業(※デュポンと3M)。アメリカなどと比較して遅れている日本のPFAS対策。何もしないで放置。米軍基地から流出したPFAS泡消火剤。特に沖縄での飲料水汚染。基地内は調査することもできないという沖縄米軍基地問題。人間の都合で地球を汚染してはいけない。本書はこの問題点の入門に最適。テフロンが原爆開発のマンハッタン計画とつながっていたとは。2024/11/18
Sumiyuki
6
容易に分解されないため、たとえ人体から排出されたとしても、摂食等を通じて人体に再び蓄積される。PFOA,PFOSは明確に人体に影響があるため、すでに規制された。上記2種類を含むPFAS類に対し、新たな規制がはじまろうとしている。PFOA,PFOAを除くPFAS類が示す危険性について、知りたい。出生体重の減少、幼児のワクチン免疫獲得を阻害の他。あんま危険じゃないけど、何かあったらまずいからとりあえず全部規制しちゃおう、って感じかしら。2023/07/02
belier
5
内分泌攪乱物質の中でいま一番深刻で、ニュースにもなっているPFAS。焦げつかないフライパン、包装紙など数多くの製品に使われている。多くの病気の原因になることは指摘されているが、不確実性も存在し政府はそこにあぐらをかいて問題を放置してきた。特に米軍基地周辺で、消火剤に使われているPFASが地下水で検出されている。米国国内とは別の基準で使用されているということだ。これも沖縄米軍基地の問題の一つ。しかし全国的に多少の汚染はあるのだ。不確実性は問題がないのではないと思う。水俣病が当初そうだったように。2023/02/01
Rui
3
BIG ISSUEの記事で初めて知ったPFAS問題。傷のあるフライパンや炊飯釜を使わない方が良いのかな、という現実的な心配からとりあえず読みやすそうなブックレットを手に取った。そしてその汚染の深刻さ、日本での規制の圧倒的な遅れにびっくりしたし、こんな問題がほとんど報じられないことに驚いている。フライパンや炊飯釜は買い換えれば良いけれど、水や土壌の汚染は避けようがない。そして、買い換えれば良いと思った調理用品を埋め立てゴミに出して良いのか⁈誰か教えて欲しい!『Dark Water』の日本公開が待たれる。2021/03/21
K
2
PFASという言葉は初めて目にした。 各給水供給地の値を公開しているが、軍が関連する地域は他と比べて高い値だった。 水は貴重な資源だと改めて感じる。2024/11/14
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