小学館文庫<br> 悲母

個数:1
紙書籍版価格
¥869
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

小学館文庫
悲母

  • 著者名:武内昌美【著】
  • 価格 ¥869(本体¥790)
  • 小学館(2025/04発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094074482

ファイル: /

内容説明

天才少女はなぜマンションから転落したのか。

世田谷区のマンションから小学六年生の少女・青島まどかが転落し、意識不明の重体となった。そのニュースは、世間を震撼させる。

なぜなら彼女は、中学受験に向けた模試で全国1位を取り続ける天才少女だったからだ。事故か、あるいは受験生を狙った何者かによる犯行なのか。日ごろ、高慢な態度で周囲の反感を買っていたまどかを疎ましく思う人間は多く、彼女が所属する塾・新光学院の保護者たちは噂話に余念がない。

そんななか、唯一まどかの心の内を知る大学生チューターの玲奈は、保護者たちの言動に怒りを覚え、事件の真相を探る決意をする。塾の室長に睨まれながらも、まどかについての情報を収集する玲奈。やがて不審な行動をする保護者が目に着くようになる。

ある日、塾に刑事たちがやってきた。室長に跳ね返されるように出ていった彼らを、玲奈はこっそりと追う。次に刑事たちが向かった先は、新光学院の塾生が住むマンションだった――。

受験という、人生の転機に翻弄されるいくつもの家族と母たちの業。そしてその先にある再生の光を描き出す。家族に真に必要なものは何かを見つめる、中学受験ミステリー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

坂城 弥生

36
中学受験を主軸にした親子の物語。中学受験ってこんなに過酷なんだなぁと。2025/05/12

あやっぴ

29
受験には大変なエネルギーを使う。高校、大学のそれは、本人が自らの志望校に向けて猛勉強するのだけど、中学受験は、親の理想を我が子に歩ませようと、高いお金で早期に塾に通わせる。テストの結果に一喜一憂し、子供の状態の変化にも気づけない親が次々出てきて驚いた。女の子は特に思春期にさしかかる時期。ただでさえ難しい。ファッション誌を取り上げられたり、私が子供時代にされたら間違いなく発狂すると思う。とても読み応えがありました。2025/06/01

レア

23
読み終わって真っ先の感想は「キツイ😓」母親の業で済ませていいのかな。どれだけ反省して心から詫びたとして、全て無かったこととして受け流せるのかな。親も子も友人関係も疲弊し壊す中学受験って、ほんとに必要なのかなと読みながら何度も思ってしまった。ラストまで引きつけられるお話だったけど、どうしても“いつも自分より他人が優先で、自分が得したら人にもそれを分けてあげるノブレス・オブリージュの精神”で育てた子、ましてや天才と言われるほど頭のいい子がここまで人を侮蔑し非情な言葉で傷つけられる事に違和感が拭えなかった。2025/10/07

きみどり

17
全国模試一位常連の6年生が、マンションから転落する。彼女は自死を試みたのか、それとも殺人か…? いやーーーーー首都圏の中学受験は大変や。これ塾の費用の話はほとんど出てこなかったけど、無間課金地獄だよね🥲 子どものサポートに奔走する母親たちの思惑が、フーダニット&ホワイダニットに絡むんだが、読み終えての感想はただひとこと。父親はどこで何やっとるんじゃ!(以上)2025/07/19

こめつぶ

5
中学受験の模試で常に全国一位の天才頭脳を持つ青島まどかが自宅マンションから転落し意識不明となる。日頃から人の一番弱い所を見抜き、的確に傷付けるまどかは周囲の反感を買っていた。転落は事件なのか事故なのか、まどかの本心を知る大学生チューターの村上が事件の真相を見つけていく物語。人を見る時は自分のフィルターがかかって相手を見てしまう。それは子育てに限らずではあるものの自分の子では更にそれが強くなるのかもしれないと思う。とてもリアルに感じられ、それが少し怖かった。真相が分かってから読み直すとまた心が痛くなります。2025/12/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22538865
  • ご注意事項

最近チェックした商品