内容説明
1992年に千葉県内で起きた身も凍る惨殺劇。幼い子供から大人の男性まで一家4人が殺害。逮捕されたのは19歳の少年だった。4人の命を奪った主犯の少年が19歳だったことから世間は揺れた。そして少年19歳に下された判決は死刑。紆余曲折ののち、ついに死刑は執行された。少年の生い立ちから死刑執行までの事件の全てを一人のジャーナリストが執念で追い続けた。戦慄の事件の背後に迫る、まさに迫真の事件ノンフィクション完結版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ma-bo
73
2004年に刊行された物に、新たに書き下ろしの最終章「死刑執行のとき」を加えた完結版。当時19歳だった関光彦が起こした一家四人惨殺殺人事件。当人への取材、手紙を通して徹底的に迫ったドキュメンタリー。現実逃避したくなるような犯行の場面の告白は痛ましい。そして手紙や面会での自身の正当化、表向きだけの反省、謝罪。著者は言う。分かったのはただひとつ。この男は反省していないということだけだ。「自分の人生すべてをなかったことになればいい」と口にする真意は理解不能だったと。読み終わった後虚しさだけが残る。2025/08/28
坂城 弥生
38
ノンフィクション。リアルタイムでは知らない事件だけど本当にあったことなのか…と思った。2025/04/28
akiᵕ̈
25
なんとなくうろ覚えであったこの事件。手に取ってみて、これは自分の家族ではなく、よそ様の家族であった事に改めて驚愕した。そして19歳というその年齢からして、あまりにも凄惨極まりなく、どうしたらこんな非道な事ができる人格が出来上がってしまうのか、読み進める程に言葉を失うし、筆者が最後にひとつ分かったことがあると言った言葉に同意せざるを得ない。元は賢い普通の子供だったのに、父親がろくでなしで借金が元で夜逃げしなくてはいけなくなった頃から歯車が狂い始めている。親への強い憎悪が招いた歪んだ自己を作ってしまった悲劇。2025/04/14
ゆた
4
ノンフィクションである本作。事件の凄惨さは想像を絶する。ただどうしても「どんなに悲惨な境遇にあっても正しく生きてる人はいる。環境のせいにするな」という言葉が引っ掛かる。 同じ境遇で育ったとはいえ、弟には反面教師でも兄がいた。ひどい環境下にあっても正しく生きている人はたしかに存在するが、その人は幼少期に一度でも過ちを正してくれる大人に出会えた人ではないだろうか。暴力でねじ伏せられ、大人のエゴに歪められた幼少期に本気で手を差し伸べた大人がいたか。犯人に同情の余地はないが大人の責務にも目を向けるべきだと思った。2025/07/07
a.i
2
★★★角川文庫版を8年前に読んでいたが、完結版として光文社文庫から出たのでつい読んでしまった。不快過ぎて消耗した。2025/04/18
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