講談社学術文庫<br> 戦国大名の外交

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講談社学術文庫
戦国大名の外交

  • 著者名:丸島和洋【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 講談社(2025/04発売)
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  • ISBN:9784065394786

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内容説明

合戦だけが戦いではない。
列島に統一権力なき時代、地域国家の主権者として割拠した戦国大名たちは、軍事同盟や国境再編、自治勢力「国衆」との関係構築の成否に自らの存立を懸けた。それはまさに外交と呼ぶべき営為であった。交渉者「取次」が奮闘し文書が飛び交う、「現場のリアル」を描き出す、戦国史研究の精華!

【本書より】
なぜ、武田信玄と北条氏康は、直接面会して和睦交渉を行わなかったのであろうか。これは、現在の外交儀礼と比較するとよくわかる。現代においても、外交交渉というものは、外交官が事前に予備交渉を行い、大筋の話をまとめたうえで、外務大臣や国家元首が対談し、協議事項に合意をするという手順を踏むのが一般的であろう。これは戦国時代においても変わりはない。
 この時の武田・北条両国は、敵対関係にあった。したがって、いきなりトップである戦国大名同士が交渉することには慎重にならざるをえなかった。そこでまずは、大名の家臣同士が交渉の細部を詰め、それを踏まえて大名が直接書状をやりとりする、という手順を踏んだのである。
 こうした外交交渉を担当する家臣は、史料用語で「取次(とりつぎ)」「奏者(そうじゃ)」「申次(もうしつぎ)」などと呼ばれる。いずれも交渉内容を大名に取り次ぐ、執奏する、申し次ぐ人物という意味である。ただし、このうち「奏者」「申次」という言葉は、目下から目上への言上内容を披ひ露ろうする役割を担う側近家臣を指す用語で、対等な戦国大名同士の外交を担当する家臣を呼ぶには相ふ さわ 応しくない。このなかでは、「取次」という言葉が一番上下関係を表すニュアンスが少ない。そこで筆者は、戦国大名の外交担当者を、単に「取次」ないし「外交取次」と呼んでいる。この取次という存在が、いってみれば戦国大名の「外交官」の任を果たしたのである。

【主な内容】
序章 戦国大名という「地域国家」
第一章 外交の作法
第二章 外交による国境再編
第三章 外交書状の作られ方
第四章 取次という外交官
第五章 戦国大名の使者
第六章 外交の交渉ルート
第七章 独断で動く取次
第八章 取次に与えられた恩賞
終章 戦国大名外交の行く末
補注
補論一 武田・徳川同盟の成立と決裂
補論二 外交から考える本能寺の変
補論三 取次の失態が招いた小田原合戦
主要参考文献 
あとがき 
学術文庫版あとがき 
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Go Extreme

2
軍事目的の外交 自己領域「国家」「御国」 室町幕府圏外「地域国家」 名目的従属の伝統的権力 独自の政治・軍事行動 領主権超えの支配 戦国大名従属の国衆 外交担当者「取次」 大名の「外交官」 大名発言の「保証」 中間地域「半途」 破棄通告「手切之御札」 村落への「乱取り」「乱妨取り」 年貢分納「半手」「半済」 家中の意向代表の門閥・宿老 私的関係の公的役割転用 未整備な大名権力 中央の儀 家臣団だけで決定 意思疎通を補完する役割 情報の錯綜 豊臣政権下の取次任用 小田原征伐前夜の混乱 宗教者の使者利用2025/05/20

オルレアンの聖たぬき

2
前作の改訂も含まれています。その改訂もまた興味深い。史料の発見や新知見から新たになった戦国大名の外交についての理解が深まります。特に今回の『補論』についてはその内容からもこの部分のためだけにさらに一冊あってもいいような深い内容でした。前作を読んだ人にもこの『補論』のためだけに読んでほしい。2025/04/26

冬至楼均

1
外交の失敗が戦争に繋がると言うのは戦国大名にも当てはまるのだと納得。 取次のシステムをゲームに取り入れたらよりリアルで面白くなりそう。2025/04/27

east

0
取次の重要性が特に興味深かった。 取次権の安堵や取次給(知行地)の関係がよく整理されており、理解しやすかった。外交問題が戦争に直結することに関しては意義がないと思うが、その外交の中身がクリアにしてくれた印象がある。 織田政権後期の外交関係を取次の観点から改めて見つめてみたいと思った。2025/11/08

いろとりどり

0
講談社メチエ版を読了済の人にもおすすめしたい。補註補論が充実しており、12年前からさらに研究が進んでいることを感じさせる。自分自身、戦国時代の「取次」は非常に興味がある分野。武田・北条などの実例を踏まえ、戦国時代の取次や外交をわかりやすく学べた。外交文書を見ていると内容がほぼ同じ「副状」を見かけるが、副状がある=正規の外交文書、取次が大名の発言を保証する意味がある…に納得。成功のため、独断で動く取次の姿も興味深い。信豊用の副状を先んじて用意する勝頼、息子(氏房)の代わりに書状を書く氏政の例も興味深かった2025/09/30

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