内容説明
人生の曲がり角は、真夏のパリの晩餐にあった。
ジゼル・アリミ賞を受賞した「反逆へ向かう女性たちを描く、一触即発の密室劇」
8月の暑い夜。パリのラスパイユ大通りにある高級アパルトマンを1組の夫婦が訪れた。エティエンヌが旧友のレミと、レミの妻のジョアルを招いたのだ。エティエンヌの妻のクローディアを交えて、4人でディナーを囲む。弁護士で自信に満ちたエティエンヌ。運動療法士で内気なクローディア。経済学の教師で社交的なレミ。IT業界で成功を収める思慮深いジョアル。それぞれの胸に秘めた思いを抱えながら、ディナーは進行していくがーー。
踏み出してみれば、なんてことのない一歩だった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yukaring
68
ある二組の夫婦が食卓を囲む高級アパルトマンでのディナー。はじめは平和だった晩餐がそのうち…。各々の不満や本音、感情のすれ違いー全ての思いが頂点に向かった時に何が起こるのか?目が離せない奇妙な密室劇。弁護士で自信家のエティエンヌと内向的な妻クローディア。彼らはエティエンヌの旧友レミ夫妻をディナーに招待する。教師であり社交的なレミとIT業界で成功をおさめる妻のジョアル。和やかに食卓を囲む彼らだがそれぞれに心の中で様々な思いが交錯し…。そして迎えるディナーの終わりとは。人生の曲がり角について考えさせられる物語。2025/08/02
クレイン
17
とても狭い空間で展開される物語ではあるが、密である。4人とも心のなかで思うことが多様であり、なかなかに歪みがある。前に進むきっかけは唐突には訪れるものの、まぁ良かったね、これからも頑張ってね。という気持ちにはなる。 あとカバーはずしたときのデザインが素敵だった。2025/05/05
フランソワーズ
10
二組の夫婦の密室劇。みな今夜の晩餐を楽しんでいない、四者それぞれの思いが、各人の胸中が詳細な心理描写で成り立っている(それを味わうのおすすめ)。最後はある種の”解放”ということで、袋小路に陥っていたそれぞれの関係が自由になるのだけど、結局心理的に解き放たれたのは女性ふたり。とても今日的な小説です。2025/07/12
yasuyuki suzuki
7
フランスのジゼル・アミリ賞なる賞を受賞したセシル・トリリのデビュー作2組の夫婦が集いディナー読んでいてしみじみ考えさせられる、内容に翻訳小説を忘れほど心に突き刺されました。ミステリー抜きとしての翻訳小説もぜひ読んで欲しいです。2025/02/26
no6
4
高級アパルトマンでの2組の夫婦のディナー。豪華な部屋でのおいしそうな料理、なんだけどそれぞれに思惑があって誰もそれを楽しんではいない。電話やメールをすることはあっても4人だけで進む物語は演劇のよう。というか演劇にしてほしいなあ。装幀=albireo、装画=古沢有莉2025/08/26
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